増える燃え尽き症候群 「自己批判をやめる」ことで予防を

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個人の健康や幸福を高め、社会的幸福の実現を目指す非営利団体エンキンダル・グローバル(Enkindle Global)の共同創業者であるダビダ・ギンターは現在、新型コロナに関連した燃え尽き症候群に新たな目的を見出していると語った。

「パンデミックによる不透明さが続き、慢性的なストレスの原因となっている」とギンター。「雇用主や従業員、自営業の人たちは次に何が起きるか、『新たな日常』がどのようなものになるか、これがどれほどの期間続くか分からないでいる」

ギンターは、在宅勤務も大きな悪影響を及ぼしているとし、「非常に多くの人が、物理的つながりの欠如や社会的孤立から孤独を感じている」と述べた。ギンターによると、さらに深刻な問題は家庭と仕事の生活の境界線が曖昧になり、24時間365日連絡が取れる状態に「しておくべき」という期待値があることだ。

「現実として、私たちが今論じているのはワークライフ『バランス』ではなく『ブレンド』だ。私たちはどうしても休憩が必要なときでも、日中に休憩を取ることに罪悪感を感じている」

新型コロナウイルス感染症に関連した燃え尽き症候群の最後の原因は、自分自身の状況に対する過度な絶望と、なんとか逃げ道を見出したいという願望の間で思考が行ったり来たりし、終わりのないループに陥ることだ。「私たちのエネルギーは、強い抵抗に遭うと低下し、誰も気に掛けてくれない、世界が閉じている、自分にはもはや価値がないと考え始めてしまう」とギンターは述べた。

とはいえ、ギンターによると燃え尽き症候群は予防できないものではない。万人に通じる解決策はないと強調しながらも、ギンターは次の4つのアプローチや考え方を通して健全な働き方や生き方を実践できると述べた。

1. つながりを強化する


自分を支援してくれる人を集めるのは非常に重要なことで、互いに共感し合うことが必要だ。パートナーや子ども、メンター、同僚など、批評することなく自分の意見を聞いてくれると信頼できる人がいれば、自分は支えられていてつながっていることをより強く感じるはずだ。
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翻訳・編集=出田静

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