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Photo by Alexi Rosenfeld/Getty Images

LEDスクリーンに数分ごとに表示される「地球には期限がある」とのメッセージ──。その期限までの残り時間は現時点で7年と94日だ。

この時計はマンハッタンの主要ビルの一つに登場し、まるでニューヨーカーにとっては新型コロナウイルスの流行だけでは物足りないとでも言わんばかりに、次なる大きな危機が刻一刻と迫っていることを世に知らしめた。

「メトロノーム」と呼ばれるこのデジタル時計は以前からユニオンスクエアに面するビルに設置されており、普段はまるで終わりのない砂時計のように午前0時までの残り時間と0時からの経過時間を0.1秒単位でカウントしている。この時計が今月27日まで同市で開催された「気候週間」中の期間限定で「気候時計」へと作り替えられた。

気候時計はアーティストのガン・ゴランとアンドリュー・ボイドによる共同プロジェクトで、地球の気温上昇幅を1.5度未満に抑える可能性を67%にするのに必要な温室効果ガス削減を実現する上で残された時間を年、日、時間、分、そして秒単位でカウントダウンしている。

残り時間の計算は、「炭素時計」を考案したドイツの研究機関「グローバル・コモンズと気候変動に関するメルカトル研究所(MCC)」のデータに基づいたものだ。

気候時計の制作者らは危機感を訴える一方で、地球が今向かっている方向性を変えることはできるとしている。公式サイトで公開されている気候時計には、2つの数字がある。赤い数字は、地球温暖化を1.5度の基準未満に抑えるために必要な行動を取れる残り時間、2つ目の緑の数字は、世界のエネルギーにおける再生可能エネルギーの現在の割合を示したものだ。目指すべきは、残り時間がゼロになるまでにこの割合を100%にすることだ。

今後は、同じようなカウントダウンが世界各地に現れるかもしれない。制作者のゴランとボイドは昨年、気候時計をベルリンに設置しており、来年はパリにも設置を計画。その他の都市でも設置に向け協議を進めているほか、ウェブサイトでは気候時計を自作する方法も公開している。

編集=遠藤宗生

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