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2020.09.29

ジェニファー・ロペスらが出資する「スーパーコーヒー」の実力

ジェニファー・ロペス(Getty Images)

2019年のフォーブスの30アンダー30に選ばれた、3人の兄弟が設立したコーヒーブランド「スーパーコーヒー」を展開するキトゥライフ(Kitu Life)は9月25日、ジェニファー・ロペスとアレックス・ロドリゲスのカップルからマイノリティ出資を獲得したことを発表した。

キトゥライフの企業価値は7月に実施したシリーズBの時点で、2億ドルを上回っていたが、その翌月にロペスらの出資を受け入れ、直近の企業価値は2億4000万ドル(約253億円)に達しているという。

3人兄弟の中で最年長で、同社のCEOを務めるジム・デシッコ(Jim DeCicco)は、起業から5年後に幼少期のアイドルの注目を集められて光栄だと話した。彼らは野球が好きで、ロドリゲスのファンだったという。

「スーパーコーヒーを立ち上げた兄弟は、短期間で強力なビジネスを構築した。ブランドがその力を最大限に発揮できるよう支援していきたい」とロドリゲスは述べている。ロペスは、ロドリゲスと共に初めてスーパーコーヒーを試飲したときに、支援を思い立ったと話している。

キトゥライフは今年6月にアンハイザー・ブッシュ・インベブ社と、2万5000以上の店舗へのディストリビューションに向けた契約を結んでいた。アレックス・ロドリゲスは今年1月、アンハイザー・ブッシュ傘下のドミニカ共和国のビール会社「プレジデンテビール」の共同オーナー兼会長に就任していた。

「ロドリゲスとの出会いは偶然のものだったが、彼はその後、戦略的な判断から当社への出資を決定してくれた」と、デシッコは話している。

ロドリゲスが初めてスーパーコーヒーの存在を知ったのは、2018年に兄弟が出演したテレビ番組の「シャークタンク」だったという。ロドリゲスは番組のゲスト審査員として出演していたが、兄弟のエピソードの撮影中には立ち会っていなかった。


「シャークタンク」に出演する3人の兄弟(Michael Desmond / Getty Images)

兄弟はその当時、会社の株式4.5%と引き換えに50万ドルの出資を求めていたが、シャークのいずれからもオファーはなかったという。4.5%の株式の価値は、現在の企業価値(2億4000万ドル)で試算すると、1100万ドルに達していたことになる。
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編集=上田裕資

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