ビジネス

2020.09.30

学生たちの間で、SDGsがこれほどまでに認知されているのはワケがある

ファッションも、環境も、若い世代には「当たり前」につながっている/Photo by Boxed Water Is Better on Unsplash


自分ごととして捉えられる身近な社会問題に興味を持つ若者たち


最後に、数あるSDGsの目標の中でも、若者世代が一番興味を持っている項目について探るべく、「社会的問題で身近に感じることを教えてください」という質問もしてみました。調査を実施した時期がコロナ禍であったことも影響し、コロナ関連の回答が多く寄せられましたが、地球環境について心配する声も多く見受けられました。

「地球温暖化」(社会人)

「地球温暖化が進み、異常気象が増えていること。災害が多い!」(社会人)

「異常気象」(大学生)

「地球温暖化のせいで、天気がおかしくなってること」(中学生)


地球温暖化が原因の一つと考えられる記録的な猛暑やゲリラ豪雨などの異常気象、そして、それらによる災害のニュースがメディアで報じられています。自分の身にも危険を感じることが多くなった分、地球環境について意識するのは当然のことといえるでしょう。

スタバの写真
Photo by Ali Yahya on Unsplash

また、国内のスターバックス全店で2020年1月から紙製のストローを段階的に導入していることや、2020年7月1日よりレジ袋の有料化がスタートしたことなど、身近なところでも明らかな変化が起きています。そのことをきっかけに、プラスチックごみの問題やエコを意識し始めた人も多いようです。

「ゴミの問題、環境問題 エコバッグやマイストロー、再生可能な資源を積極的に取り入れようとする動き」(社会人)

「プラスチックのゴミを減らすために、7月からレジ袋が有料化したこと」(大学生)

「ゴミ、環境保護」(大学生)

「最近は学校含め、窓を開けてエアコンを強めにつけている場所によくいるのでそこから出る二酸化炭素排出量が心配です。また街で沢山の自動販売機を見るのですが、これを通してどれだけのプラスチックが使われているのかなと不安になります」(高校生)

「プラスチックごみ問題」(高校生)


以上のように、SDGsの中でも、より自分たちに身近な環境問題やエコについて興味を持っている若者が多いことがわかりました。それは、U25世代が多いMERYのライターたちの間でも同じ。最近ではMERY内でも、「コスメでエコを考える時代!環境問題に取り組みつつお得なメリット◎な4ブランド」、「今密かに話題の“エシカルスイーツ”ってご存知?地球・社会・人に優しい甘味品たち」、「レジ袋ないところが多いから。突然のおつかいもOKな#エコバッグがある生活」、「SDGsが注目されつつある今、私は何ができる?準備したい“マイバッグ”&環境のコト」など、 エコに関する記事が増えてきており、多くの関心が寄せられています。

若者代表の一人としてインタビューした早稲田大学文化構想学部 大須賀亮祐さんは同じように話しています。

「今までの環境問題における指標は“CO2の排出量を削減する”のように巨大なスケールで語られてきました。それがSDGsでは、目標を簡潔にわかりやすい言葉で示すことによって、誰もが日常で意識できる指標になりました」

やはり、環境問題を自分の生活における様々な振る舞いに置き換えることができるようになったことが、SDGsが若者に受け入れられた要因であると言えそうです。
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文=MERY Lab

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