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イタリア発「サステナブルな衣食住遊イノベーション」

イータリーが急ピッチで開発を進めるグリーンプロダクトの総合デパート「Green Pea」イメージ図

いまでも500万人近くがリモートワークをしているというイタリアだが、9月半ばに入り学校などが再開され都市の活気は増してきている。

イタリア政府はコロナの復興支援が本格化する機会に、再生可能エネルギーや省エネルギーへの投資を大幅に拡充すべきだとして、都市計画や経済対策を「グリーンリカバリー」を主軸に進めて行く姿勢を鮮明にしている。

エコサステナブル総合デパート誕生へ


そんな中で北イタリアの都市トリノに拠点を持つイタリアの小売・外食事業大手であるEATALY社(以下、イータリー)が12月の開店に向けて急ピッチで進めているのが、エコサステナブル総合デパート「Green Pea」の開発だ。

イータリーは2007年の創業以来イタリアに特化した食のセレクトショップとして東京やニューヨークにも支店を持つ世界的な企業である。

10周年を迎えた2017年にはボローニャに食と農業の総合エコテーマパークFICOをオープン。それまでのイタリア食文化の伝統や食品産業の振興のため、よりユニバーサルな視点で世界的な環境問題、特に農業の廃棄物の再利用や過剰生産品を生活困窮者に供給する可能性といったテーマに取り組んできた。そのイータリーが食の分野ではなく、ファッションや家具を扱う総合デパートを新たに計画しているというのだ。


イータリーCEOのフランチェスコ・ファリネッティ。再生可能な資源でできたオリジナルなGreen Peaマーク付きのサングラスをつけて

イータリーのCEOで、この新たなプロジェクトをリードするフランチェスコ・ファリネッティ氏を訪ね、すでに8割近くの工事を終えた15000平方メートルの敷地に広がる5階建のビルを案内してもらった。コロナ後のイタリアの新たな再生の象徴となる「Green Pea = 緑の豆」として環境に負荷をかけないグリーンなライフスタイルを浸透させることが目的だという。

「グリーンな商品を選ぶことはもはや義務感からではなく、美意識からであるべき」と言うフランチェスコ氏は、イタリアが世界に誇るmade in Italyの産業である食品、ファッション、インテリアのうちまだ未開拓分野である食品以外の全てに乗り出し、66のショップ、美術館、3つのレストラン、スイミングプール、スパなどとの提携を進めてきた。

ここで扱われる商品は地球環境に配慮したのはもちろん、EATALY社で取り扱う食品のように、どのような材料で誰がどこで作ったのかが、明確なものだけだ。昨今は、トレーサビリティに注目されており、ファッションや家具といった領域への広がりは先進例と言えるだろう。

文=齋藤由佳子

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