ライフスタイル

2020.09.27 16:00

ウィズコロナの時計界動向 オンオフ問わず楽しめる名作誕生か?


MONTBLANC Montblanc 1858 Automatic 24H




Journalists’ Voices

並木浩一


初対面で度肝を抜かれたユニークな1本針の、しかも24時間表示の腕時計である。1日1回だけ天を向く針は正確に太陽と同期し、外周の方位表示と合わせて、太陽の向きを利用したコンパスにも使える。文字盤の中央を北極に見立てたランベルト正積方位図をバックにし、しかもグリニッジを起点とした24本の子午線を引いているので、時差もひとめでわかる。分単位の正確な視認性などより、地球上の自分が太陽に対してどんな位置にいるかという巨視的ダイナミズムを優先した、真に男らしい時計なのである。

篠田哲生


個人的に「ワンハンド」って好きなんですよね。正確に時は刻んでいるけど、正確な現在時刻はわからない。ただひたすらに“曖昧な時間の流れ”だけを教えてくれる機械は、嗜好品化している腕時計の中でも、最も趣味性の高い機構ではないかと思ってます。ワンハンドには12時間式と24時間式がありますが、より時刻がわかりにくい24時間式がいいですね。このモデルはダイヤルをコンパス風にデザインを仕上げており、1本針にデザイン的な意味も持たせている。活動時間であるデイタイムを上側に配置しているのも巧みです。

本間恵子


出た、ワンハンド! 針が1本しかなく、しかもSWNEの方位表示があるので、コンパスのような印象だ。数字のインデックスは24時間表示になっていて、分は15分刻みの目盛りで読み取る。ちょっとアバウトな時計ともいえるが、遊び心は満載だ。24時間で一周するこの赤い針は、日時計と同じ動きをする。つまりこの針を太陽に向けたとき、12時の方向が常に南を示すのだ。ただし、この方法が役立つのは北半球だけ。それゆえ文字盤には北半球が描かれている。この個性を楽しみ尽くせる上級者におすすめしたい。

ムーブメント|
自動巻き Cal.MB24.20
ケース素材|ステンレススチール
ケース径|40mm
価格|¥330000
問い合わせ|モンブラン コンタクトセンター(0120-39-4810)

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edit by Ryoji Fukutome

この記事は 「Forbes JAPAN Forbes JAPAN 8月・9月合併号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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