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シリコンバレーに本拠を置く、EV(電気自動車)向けの充電ステーションネットワークを運営する企業「ChargePoint(チャージポイント)」が、特別買収目的会社(SPAC)との合併により、ニューヨーク市場に上場することが明らかになった。同社は上場により約4億9300万ドル(約520億円)を調達する計画だ。

ChargePointの合併相手は、ティッカーシンボルSBEで既に上場済みの「スイッチバック・エナジー・アクィジション」と呼ばれる企業だ。合併により誕生する新会社の企業価値は24億ドルに達し、6億8300万ドルの現金を保有することになる。

ChargePointのCEOのパット・ロメオは上場によって調達する資金で負債を清算すると同時に、北米と欧州での事業拡大を加速するとフォーブスの取材に述べた。

SPACとの合併によるIPOは、伝統的なIPOよりも低コストで短期間での上場を可能にするメリットがある。米国の株式相場は活況に沸いており、新興企業はこの波に乗り遅れまいとしている。

ここ最近、SPACとの合併でIPOを実施した、あるいはIPOを予定している自動車分野の新興企業としては、FiskerやLordstown Motors、Canoo、Luminar、ベロダイン、さらには詐欺疑惑が囁かれる水素燃料トラックのニコラ・モーター(Nikola Motor)などがあげられる。

ただし、ChargePointのロメオは同社が10年間に渡り実績をあげてきた老舗であり、他のスタートアップのように安易な資金調達を狙って上場に踏み切る訳ではないと述べた。

カリフォルニア州キャンベル本拠のChargePointの2019年の売上は前年比60%増で、EV車の販売台数が伸びるにつれて、2021年から2026年にかけて毎年複利年率で60%の売上の伸びを予測している。同社の試算では、バッテリー駆動の自動車とトラックは、2025年までに米国の新車販売台数の約10%、2030年までに約29%を占めるようになる見通しという。

ChargePointのネットワークは現在、北米と欧州で11万5000個の充電ポートを備えており、その中には2000個以上のDC急速充電器が含まれている。

ChargePointの上場計画は、カリフォルニア州が2035年からガソリン駆動車の新車販売を禁止するという劇的な発表を行った直後に発表された。さらに、テスラのイーロン・マスクも先日のイベントで、同社のEV車両の価格を大幅に引き下げる、新たなバッテリー技術をアナウンスしたばかりだ。

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は9月23日、「2045年までにカーボンフリー経済を達成するために、カリフォルニア州は2035年にガソリン車の販売を禁止する」と宣言した。

ChargePointは今年8月に1億2700万ドルを調達し、累計調達額は6億6700万ドルに達していた。同社の出資元には、石油大手シェブロンのテック投資部門やアメリカン・エレクトリック・パワー、クリアビジョン・ベンチャーズ、クオンタム・エナジー・パートナーズなどが含まれている。

同社の合併相手のスイッチバック社のCEO兼CFOのスコット・マクニールは声明で、「EV充電企業は業績を急拡大しており、充電インフラへの投資額は2030年までに1900億ドルに達する」と述べた。

「ChargePointはこの分野の先発企業として、ナンバーワンのEV充電ネットワークを構築しており、電動モビリティへの移行が加速する中で、非常に重要なポジションに立っている」と彼は続けた。

上場は2020年後半に予定されており、ChargePointのロマーノは合併後の新会社の社長兼CEOに就任する。

編集=上田裕資

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