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誹謗中傷が後を絶たない中で、若者自身がSNSとどう向き合ったら良いか考え始めている (Unsplash)

2020年に入って、著名人が命を絶ったというニュースが相次いだ。攻撃的な発言の連鎖によるうつ病や、中傷被害に耐えきれず自殺に至るなど、SNSは人々の精神と命までも削る、目に見えない「凶暴なプラットフォーム」と化してしまっているようだ。

以前からSNSでの炎上やネガティブなコメントは問題視されていたが、いち個人を自死という選択にまで追い込む原因は何だろうか。いま一度、個人のソーシャルメディアの向き合い方や責任について考えたい。

リアリティショー「テラスハウス」に出演していたプロレスラー木村花は、ネット上の誹謗中傷で精神的に追い込まれ、あまりにも若い年齢でこの世を去ってしまった。同番組には若者のファンが多くいたため、衝撃的なニュースとして受け止められた。この事件から、プラットフォーム規制や誹謗中傷を減らすアクションへとつなげる議論が日本でも活発化している。

お隣・韓国では、昨年10月に、元女性アイドルグループf(x)のメンバーであったソルリ(本名:チェ・ジンリ)が城南市の自宅で亡くなっていたのが見つかった。ネット上での悪質な誹謗中傷に悩まされた末、自ら死を選んだのだ。中央日報によると、遺言のような長いメモの中には「辛い」や「しんどい」などの言葉が残されていたという。韓国では以前からストレスにより多くの著名人が自殺するケースが相次いでいる。誹謗中傷だけでなく、生きることに疲れを感じた末の選択だった。

コロナ禍のSNSを巡る環境の変化


SNSを巡る環境は、コロナ禍にさらに変化している。2020年2月以降には、外出制限により、世代問わず多くの人がパソコンやスマートフォンの前で以前より時間を費やしたのではないだろうか。

ネットフリックスやインスタグラム、ツイッター、ECサイトでのショッピングなど、これまであまりオンラインサービスを使わなかった人たちも、コロナショックをきっかけにこれらのサービスを利用し始めた人も多いだろう。対面でコミュニケーションをとる時間も減り、ネット上でのやりとりや一人の時間が圧倒的に増え、不覚にもひとりで悩みを深めやすい環境が整ってしまったのだ。

SNS分析、運用ツールのナポレオンキャットのデータによると、今年2月の日本のインスタグラム利用者数は約2900万人だったのに対し、今年8月の時点では約3600万人以上にもなった。アメリカでも、同期間におよそ1000万人も利用者数が増えたという。最近では、SNSでニュースや情報収集をする人もいるため、ステイホーム中はネット上のニュースの注目度も上がったのではないだろうか。

文=裵麗善/Ryoseon Bae

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