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パンデミックの影響でEコマースの売上が急増している中、SMSメッセージをマーケティングに活用するスタートアップ企業の「Attentive」も予想外の急拡大を遂げている。ニューヨークに本拠を置く同社の社員数は、今年の年初に150人程度だったが、現在は400人規模に伸びている。

さらに顧客数も年初の約1000社から、現在は2000社まで拡大した。

Attentiveは今年1月から4月にかけて実施したシリーズCで1億1000万ドルを調達したが、新たに実施したシリーズDラウンドで2億3000万ドル(約242億円)を調達したことを9月23日発表した。今回のラウンドは既存出資元のCoatueが主導した。

Attentiveの累計調達額は3億9400万ドルに達したが、その80%以上は今年に入ってからの調達だ。同社の企業価値は現在22億ドルとされており、ユニコーン入りを果たしている。

「世界は急速に変化しており、非常に機敏に対応できる企業が最善を尽くすことになる」と、Attentiveの共同創業者でCEOのブライアン・ロングは述べている。

アドビのDigital Economy Indexによると、新型コロナウイルスの大流行により、オンライン販売は900億ドル以上の伸びを示したという。小売業者らがEコマースマーケティングを販売戦略の最前線に置くことで、Attentiveのような企業に好機となっている。

Attentiveのマーケティングおよび分析ソフトウェアは、アーバンアウトフィッターズやJack in the Box などの顧客が、様々な広告キャンペーンをSMSメッセージで実施する上で役立っている。

Attentiveのソフトウェアは、Zendesk や MailChimp などのカスタマーサービスやメールソフトと統合されている。ロングによると、Attentiveで作成されたテキストメッセージ広告からの売上は、顧客の小売業者の収益の平均18.5%を占めているという。

Attentiveは、アプリの広告キャンペーンのターゲティングを支援する新興企業TapCommerceの共同創立者であるロングと、アンドリュー・ジョーンズによって2016年に設立された。2人は2012年にTapCommerceを立ち上げた後、2014年に同社をツイッターに売却し、その後しばらくはツイッターで勤務していた。

ロングは以前から、消費者はSMSなどのメッセージ通じ、企業とリアルタイムでつながるようになると考えていた。そのビジョンを形にしたのがAttentiveのプロダクトだ。

既存出資元にはセコイア、ベインキャピタルも


Attentive は新たな資金を用い、チームや製品のラインナップを拡大していくという。メッセージングの他のチャネルとして、フェイスブックメッセンジャーやWeChat、WhatsAppなども試していくと、ロングは述べている。

今回のシリーズDラウンドでは新たな出資元として、タイガー・グローバルやウェリントン・マネジメント、D1キャピタル・パートナーズ、アトミコ、Sozo Venturesらが加わった。さらに、既存出資元のセコイアやベインキャピタル、IVPらも参加した。

Attentiveは現在、手元に3億4000万ドル以上の現金を抱えており、シリーズCで調達した資金にもまだ手をつけていないが、ロングによると、テック業界で急成長を維持するためには新たな資金調達が必要だったという。Attentiveは2021年の末までに新たに1000人以上を雇用する計画という。

「優れたソフトウェアの開発には時間がかかる。資金調達を先送りすることも可能だったが、その場合は、より長い待ち時間が発生することになっていただろう」とロングは話した。

編集=上田裕資

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