ビジネス

2020.09.27

返品を快適にしてくれる新興企業「ハッピーリターンズ」

(C)Happy Returns

ハッピーリターンズ(Happy Returns)は、返品プロセスの面倒さを取り除いてくれる新興企業だ。同社の狙いは、消費者が返品を簡単にできるようにする一方で、小売業者がコスト削減と効率向上を実現できるようにすることにある。

共同創業者のデビッド・ソビー(David Sobie)とマーク・ゲラー(Mark Geller)は、ホートルック(HauteLook)という会社で出会った。同社はのちにノードストローム(Nordstrom)に買収され、オフプライス部門の「ノードストローム・ラック(Nordstrom Rack)」に統合された。

買収後、ソビーとゲラーはともに、ホートルックで買い物をした人がノードストローム・ラック店舗へ商品を返品できるようにするプログラム「リターン・トゥ・ラック(Return to Rack、ラックへ返品)」に関わった。

ソビーとゲラーは2015年、「リターン・トゥ・ラック」で学んだ知見をもとに、ハッピーリターンズを創業した。オンラインで買い物をした客は、商品を返送してクレジットカードへの返金を知らせるメールを待つ手間よりも、対面での直接の返品を好む──それが彼らの得た教訓だった。

ソビーとゲラーは、ショッピングモールやショッピングセンター、店舗など全米の700を超える拠点で、「ハッピーリターンズ・バー」を開設した。

「バー」の拠点は、ペーパーソース(Paper Source)、コストプラス・ワールドマーケット(Cost Plus World Market)、バイバイベイビー(buybuyBaby)、ベッドバス&ビヨンド(Bed Bath & Beyond)、ハーモン・フェイス・バリューズ(Harmon Face Values)などの多様な店舗のほか、チョコレート・マウス(Chocolate Mouse)のような意外な場所にもある。

ハッピーリターンズでの返品を受けつけるオンライン小売事業者としては、ロシーズ(Rothy’s)、エロクイ(Eloquii)、ドレスバーン(Dressbarn)、カーボン(Carbone)、オリーブ・ジャーヌー(Olive Jaanuu)、エバーレーン(Everlane)、カッツ(Cuts)、クラップ・アイウェア(Crap Eyewear)、アメリカン・ジャイアント(American Giant)、パラシュート(Parachute)などがある。ほかにも多くのオンライン小売業者が参加している。
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翻訳=梅田智世/ガリレオ

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