Plan International UKによる別の研究では、30か国の医療関係者45人を対象に調査を実施。パンデミック中に生理用品の価格が上昇したり品不足になったりしたことが生理の貧困の悪化を招いたという回答が寄せられた。調査対象者の73%は、品不足やサプライチェーンの混乱によって生理用品の入手が難しくなったと回答した。
Plan International UKの事務局長ローズ・コールドウェルは、今回の調査について次のように述べた。「新型コロナウイルス感染症の流行で、世界中で家計に計り知れない影響が出ていることは広く認識されている。そして今では、未成年や成人の女性たちが、生理用品の大幅な品不足と価格の高騰にも直面している。その結果、多くの女性たちが、間に合わせのもので生理に対処せざるを得ない状態に置かれている」
パンデミックが生理の貧困にどのような影響を及ぼしているかが明らかになるにつれ、慈善団体や組織などは、人々が必要とするアドバイスやリソースを手に入れられるよう支援に取り組んでいる。生理用品ブランド「U by Kotex」は品不足を補うべく、「Alliance for Period Supplies(生理用品供給のための同盟)」という取り組みを主宰。その一環である「She Supply」はテキサス州北部で、生理用品を再分配するため、品物を寄付するよう呼びかけている。
同様に、「Diaper Bank of North Carolina(ノースカロライナのナプキンバンク)」は、生理用品を必要としている人たちへの配達を行っている。NGOの「ActionAid」や「Freedom4Girls」、持続可能な生理用品のサブスクリプションを提供する「Fempowered」なども、生理の貧困をなくすための取り組みを実施中だ。
国連女性機関と国連開発計画は研究を公表し、パンデミックによってジェンダー平等が全般的に後退したことを浮き彫りにした。世界全体では、さらに4700万人の女性が貧困ラインを下回る生活へと追い込まれると予測されている。そんななか支援団体は、パンデミック中にも生理の貧困と戦うべく、人々に支援とリソースを提供している。