Googleフォト責任者も出資のビジュアルコラボツール「Air」の実力

(C) AIR

スタンフォード大学出身のシェーン・ヘグデとタイラー・ストランドが共同で設立した、ビジュアルコンテンツのためのクラウド型コラボレーションツール「Air」が9月16日、タイガー・グローバル主導のシリーズAラウンドで、1200万ドル(約12億5500万円)を調達したとアナウンスした。

出資にはSlack Venturesなども参加し、個人投資家としては高級衣料レンタルの「Rent the Runway」のCEOのJenny Fleissや、Googleフォトのプロダクト責任者のDavid Liebらも参加した。

同社のCEOを務めるヘグデによると、Airを使えばデータをクラウドから出し入れする必要がなくなるという。

Airは、ユーザーがDropboxやハードドライブに貯蔵していたコンテンツを自動的に取り込み、全てのアセットの移行が完了すると整理してライブラリに保存する。さらに、権限を持つユーザーらにエンドツールを提供し、外部のフリーランサーとのコラボや広告キャンペーンに使用するアセットの共有などが行える。

ヘグデによると、同社はこれまで手作業で行っていたプロセスを合理化し、よりコラボレーション性の高いライブラリ共有を支援していくという。

「Airのソリューションはあらゆるプロジェクトに利用可能だ。ありふれたプロジェクト管理タスクから、インスタグラムに投稿する写真の管理まで、クリエイターとのコラボが必要になる場面では特に役立つツールと言える」と彼は話した。

Airの利用料金は、各ユーザーごとに月額10ドルで、提供するオプションの数に応じて価格が上昇する。今年3月にサービスを開始した同社は既に200社以上の企業顧客を抱えており、The Dodo、Glamsquad、The Infatuation、NBA選手会、Duke Men’s Basketball teamなどのブランドや組織に利用されている。

Airのシードラウンドを主導し、シリーズAに参加したLerer HippeauのBen Lerererは「コンテンツ主導型のビジネスが増加する中で、ビジネスのニーズに合うビジュアル資産の管理プラットフォームを構築するという、ヘグデたちのビジョンに共感した」と話した。

共同創業者のヘグデとストランドらは、2人ともスタンフォード大学のコンピュータサイエンスの学部生だったという。彼らは3年前にAirを立ち上げ、今年に入りサービスを始動させた。現在30人をフルタイムで雇用する同社は、2017年に150万ドルのプレシードラウンドを実施し、昨年は450万ドルのシード資金を調達していた。

今回の1200万ドルのシリーズAを含めると、Airがこれまで調達した額は1800万ドルに達している。

編集=上田裕資

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