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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

ロンドンタクシー「TX」は日本のあのタクシーの兄貴的な存在

今年の1月、ついに日本に上陸した新型ロンドンタクシーは革命的だ。今までのタクシーの概念を塗り替えてしまう特徴がたくさん搭載されている。現在、都内のタクシーのシェアの三分の一ほどを占めるJapanTaxiが新鮮で乗りやすいと思ったが、そのモチーフとなった新型ロンドンタクシー「TX」を知ると驚くばかりだ。

「TX」は、英国コヴェントリー地方に生産工場を持つLondon Vehicle Electric Company(LEVC)によるデザインで、レンジエキステンダー電気自動車だ。6人の乗客が楽に座れるし、クルマ椅子に座ったままでの乗降性が優れているので、日本で深刻になる高齢社会にはおおいに役立つだろう。つまり、「TX」はJapanTaxiより後部席エリアがかなり広いということだ。



どれだけルーミーかというと、クルマ椅子ごとの利用者が乗っても、他に3人は座れるほどのスペースがある。コンパクトなJapanTaxiではそれは無理だ。「TX」では、クルマ椅子を入れるのに、90度開く観音開きドアとフロアから引き出す丈夫なスロープが便利。また、2300kg以上の車重を持つこの新型車の最小回転半径は4mで、なんと小柄なJapanTaxiよりも小回りが効くので、日本の狭い道路状況でも無理なく走れる。

車椅子でも楽に乗れる

さらに、「TX」の内装を見ると、まるで新型コロナ禍対策のために作られたかのようなタクシーだと思ってしまう。なぜかというと、運転席と後部席との間にパーティション(仕切り)があり、エアコンも運転席と後部席が別々になっているので、乗客が安全かつ快適に乗れるはずだ。

伝統のロンドンタクシーはデザイン・アイコンなので、21世紀に入っても、世界的に知られているレトロな外観のスタイリングは、それこそブランドイメージだから、変えられない。多少ヘッドライトやグリルなどが新しくなっているけど、基本的なシルエットやルーフラインは60年以上変化していない。

走るTX
取り回しもデザインも、日本の街にしっかり馴染む。

文=ピーター ライオン

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