健康関連書200冊から見えた食事法の最適解

執筆のために読んだ健康関連書籍(筆者撮影)


死亡率を下げる味噌、がんを抑制するきのこ


サブキャラ的になりがちな昆布やわかめ、ひじき、海苔などの海藻類ですが、ビタミン、ミネラル、カルシウム、たんぱく質などの栄養素をバランス良く、かつ豊富に含んでいて、主役に押し上げてもいいほどの健康食品と言われています。

腸内細菌に良いとされる水溶性食物繊維を豊富に含んでいるため、腸内を整え、便秘予防や肌を美しく保つ効果もあります。この水溶性食物繊維は、コレステロールや血圧を低下させ、抗がん作用があることでも知られています。

「味噌は不老長寿の薬」「医者に金を払うより、味噌屋に払え」などということわざがあるように、昔から健康効果が高いとされてきているのが味噌です。死亡率を下げる、がんの抑制や脳卒中、心臓疾患、骨粗鬆症、糖尿病、コレステロールの抑制、美肌や老化予防、整腸効果などまで、数えきれないほどの効果が、各種研究機関のエビデンスをもとに証明されています。

選ぶポイントは遺伝子組み換えの豆ではないこと(輸入大豆に多い)、添加物(酒精やアミノ酸など)や出汁が入っていないこと、加熱処理されていないもの、天然醸造であることまた、味噌の酵素は48度を超えると死滅してしまうため、味噌汁を作る際、汁の火を落として数分置いてから、味噌を溶くようにしましょう。



低カロリーでビタミンと食物繊維を多く含む、きのこ。特に、ブドウ糖をエネルギーに変換してくれるビタミンB1と、骨を丈夫にし、他の食品では摂りにくいビタミンDを多く含んでいます。

長野県の病院と研究機関の共同研究によると、エノキタケやブナシメジをほとんど食べない人に比べて、週3回以上、食べる人は胃がんや大腸がんのリスクが減少するというエビデンスも示されており、がんの抑制や免疫力のアップも期待できます。日本では縄文時代から食されてきた古い歴史があり、平安時代の今昔物語にも記されていることでも知られています。

「油」は種類に注意しバランスよく


「えっ、油が体にいいの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、正しく脂質を摂取することで、さまざま健康効果が期待できます。脳の機能を高めてくれるため、認知症の防止につながり、がんや糖尿病の予防、細胞の保護、ビタミンの吸収の促進、体の炎症を抑える、肌荒れやアレルギーを改善するなどが挙げられます。

油の種類は、大きく分けて3つあります。一般的に良く使われるサラダ油、コーン油などのオメガ6、オリーブオルや菜種油などのオメガ9、亜麻仁油、えごま油、魚の油などのオメガ3系に分けられます。どうしてもオメガ6に偏りがちなので、他の油もバランスよく摂ると効果ありです。ただ油過多にならないように量には注意しましょう。

駆け足となりましたが、ざっと主要な食材の最適解と体に良い食材についてシェアさせていただきました。これらはかなり絞り込んだ情報ですので、さらに詳しい情報や他の食材についても知りたいという方は、ぜひ「食事法の最適解」の本編をご覧になってください。

「食」に意識を向けていると、なにせ回数が多いので(1日に2〜3回はやってくる)、常にいろいろな思考を巡らせることになります。すると、自身のクリエイティビティが高まり、食事の時間がどんどん充実していきます。その結果として、体の状態が整い、生活や仕事のパフォーマンスが上がるという好循環が生まれるのです。「食」の選択は人生そのもの。ぜひ意識を高めて、アフターコロナ、人生100年時代を軽やかに生きていきましょう。

連載:クリエイティブなライフスタイルの「種」
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文=国府田 淳 写真=shutterstock.com

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