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代表取締役会長グループ最高経営責任者・木村新司(左)代表取締役社長・竹谷祐哉(右)

情報キュレーションアプリの「グノシー」を運営しているGunosyは、ウィズコロナ時代に向けて、経営体制の変更を行い、メディア・広告事業の核であるアルゴリズムを強化する。

投資家として同社創業に関わり、共同最高経営責任者(CEO)を務めたこともあり、上場に導いた経緯を持つ、木村新司が代表取締役会長グループ最高経営責任者に就任。竹谷祐哉は代表取締役社長として引き続き務める。

広告ガイドライン刷新や新型コロナウイルスの影響による市場悪化で減収減益となった20年5月期からの巻き返しを図る。


竹谷:経営体制の変更は、会社が良くなるための最適な選択をしたからだ。企業価値の向上が、従業員、ユーザー、株主にとって一番いい。広告ガイドライン刷新や新型コロナウイルスの影響といった事業環境の変化により、従来とは異なる幅のある意思決定が求められる局面で、大胆かつ積極的に事業推進可能な体制にすることが企業としての価値向上に非常に重要だと考えた。

先進的なビジネスに精通し、グローバルな投資、ビジネス実績のある木村の就任は経営力の強化につながる。メディアの健全化、収益性の改善といった既存事業の立て直しと新規事業の育成・成長を目指し、6月から現体制に移行している。

木村:既存領域のメディア・広告における「アルゴリズム強化・刷新」に力点を入れていきたい。すでに動き始めており、随時変更していく。理由は、機械学習や自然言語処理の技術による、独自性のあるアルゴリズムこそがGunosyの核だからだ。

日本にはアルゴリズムに強いメディア企業は少ない。将来の成長をもたらす本丸は、メディア・広告事業の収益性の改善、アルゴリズムの精度向上による信頼性向上だと考えている。

今後の成長拡大の意味でも、エンタメ寄りだったメディアを、読者・広告主が広いニュース領域にて、テキスト、音声、動画をミックスした形式で、バランスよくアルゴリズムで運営できる体制を強化したい。メディアの健全化、アルゴリズム刷新が、結果的にメディア価値、広告価値の増大につながるだろう。

もう一つは、新規領域としての投資事業だ。これまでもCVCであるGunosy Capitalで、メディア・広告領域以外の、インドをはじめとした海外スタートアップへの投資、国内スタートアップへ投資を行ってきた。それに加え、成長企業のM&A(合併・買収)も視野に入れる。投資方針の変更というより、メディア、ゲームといった事業領域でのM&Aという大きな投資も選択肢に入れるという違いだ。今後2年間で、最大45億円を目処に積極的に投資をする。

竹谷:今後については、アルゴリズム刷新によるメディアの健全化、収益性の向上を今期(21年5月期)中に仕上げていきたい。新規事業についても、すでに発表している、博報堂DYメディアパートナーズとの協働プロジェクトである、TVCMによる獲得成果最適化を実現するプラットフォーム「Guhack」や、クーポンアプリ「オトクル」のEC領域の進出などをしっかり形にしたい。

また、R&D(研究開発)組織のGunosy Tech Labで行っている、研究成果の外部提供も力を入れていく。中長期的には、既存のメディア事業がほとんどの事業ポートフォリオから、成長しながら、そのバランスを変えていきたい。

木村:Gunosyの核は「アルゴリズム」。メディアとしてのグノシーが社会に受け入れられて規模を大きくしていくことが、信頼につながり、新しいビジネスにつながっていく。中長期的の成長戦略としても、「アルゴリズム」強化が鍵を握る。

文=山本智之

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