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米食品医薬品局(FDA)による新型コロナウイルスワクチンの承認が近いとの楽観論がウォール街に広まるなか、シュティフェル(Stifel)の専門家は6つの株式銘柄を挙げた。ワクチンが完成した場合に急騰し、大幅な利益を上げる可能性が高いというものだ。

シュティフェルのアナリストはこのほど、ワクチンの承認と世界規模の渡航規制緩和から直接的な利益を受ける可能性が高い銘柄として、観光・レジャー関連産業のいくつかの企業名を挙げた。

シュティフェルが名指ししたのは、クルーズ会社のカーニバル(Carnival)、リンドブラッド・エクスペディションズ(Lindblad Expeditions)、ワンスパワールド(OneSpaWorld)、カジノ会社のシーザーズ・エンターテインメント(Caesars Entertainment)とラスベガス・サンズ(Las Vegas Sands)、テーマパーク・エンターテインメント企業のシーワールド(SeaWorld)だ。

上記の銘柄はいずれも2020年、パンデミック発生にともなう大規模ロックダウンと渡航規制によって大打撃を被った。株価の下落幅は、カーニバルで65%以上、ワンスパワールドは55%以上、シーワールドは40%近くとなった。

フロリダ州マイアミ・デイド郡で9月上旬に開催された郡の観光・港湾委員会の会議で、クルーズ会社のCEOたちは声高に営業再開を訴えた。「もう十分だ。もう半年以上になる。われわれは業界として、社会として、新型コロナウイルスと共存する方法について多くを学んだ」と、ノルウェージャン・クルーズライン(Norwegian Cruise Line)のフランク・デル・リオ(Frank Del Rio)CEOは述べた。

シュティフェルのアナリストによれば、ワクチンに関するポジティブな発表は、ほとんどの銘柄にプラスに作用するが、とりわけ「クルーズ産業に関連する銘柄は、ほかの銘柄以上に高騰する可能性がある」

シュティフェルがとくに注目するのは、ワンスパワールドとリンドブラッド・エクスペディションズだ。2社の評価額はいずれも10億ドル未満だ。「論理的に考えれば、回復が起こるとすれば大手のクルーズ運営会社が主導していくことになるだろう。しかし、われわれがより可能性を感じるのは2つの小型株の方だ」と、アナリストは見解を示した。

シュティフェルによれば、リンドブラッドが所有するクルーズ船は比較的小型であり、「乗船客にとって安全な船内環境を整えるために必要な人数が少なくてすむ」という利点がある。また、クルーズ船やリゾートでヘルス・ウェルネスセンターを運営するワンスパワールドも手堅い選択だ。同社がビジネスを機能させるためには、乗船客等の約11%を取り込むだけでよいとアナリストは指摘する。シュティフェルによれば、ワンスパワールドはクルーズ運営会社自体と比べて「より独立性が高く」、さらにクルーズ船に顧客を呼び戻すためのオンボード・クレジット(船内専用通貨)の付与から「大きな利益を得る」と考えられる。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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