採用目的のオウンドメディア|メリット・デメリット、厳選事例を紹介

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採用を目的にしたオウンドメディアの成功事例


自社メディアの運用には、後述するが想像よりも労力がかかる。

一方で、次に紹介する企業のように、求職者の役に立つコンテンツを継続的に発信できれば、採用ブランディングの柱になるポテンシャルがあり、求人広告やエージェントに並ぶ武器にもなるだろう。

ここでは、情報発信として成功しているいくつか代表的な企業の例を紹介する。

メルカン|働きやすい会社としてのブランティングを実現


メルカリの採用オウンドメディア メルカン
mercan公式サイトより

mercan(メルカン)は、2016年5月の創刊以降、「メルカリの人を伝える」をコンセプトに運用されているオウンドメディアである。メルカリの社内文化や実際に働く人を伝えるため、メルカリグループのメンバー全員が発信できるようになっている。

「新卒」「デザイナー」「インターン」など多様なカテゴリーから自分に合ったストーリーを検索できるようになっており、記事末尾にはCTAとして、必ず関連する求人情報と、SNS拡散ボタンが掲載されている。

少しでも興味を持ったら読み手が行動に移せるユーザービリティにすることで、多くのまだ見ぬ求職者に訴求できていると考えられる。

任天堂|ポップで等身大の記事コンテンツでリード最大化


任天堂の採用オウンドメディア 仕事を読み解くキーワード
任天堂公式サイトより

任天堂の採用オウンドメディアは、採用オウンドメディアとしてだけではなく、「読み物」としてもユーザーとの自然なコミュニケーションを構築している好例だ。

中でも「仕事を読み解くキーワード」では、同社の有名ゲームキャラクターをアイキャッチ画像に、下記のカテゴリー毎に社員メンバーによってさまざまな仕事紹介がされている。

・理工系(ソフト)
・理工系(ハード)
・デザイン系
・サウンド系
・制作企画系
・事務系

担当商品のプロジェクト背景や具体的な仕事内容だけでなく、幅広いユーザーにとって馴染みのゲームやキャラクターの制作裏話が垣間見れる面白さが、採用オウンドメディアという垣根を超えて愛される大きな理由だろう。

その他にも、The Bake MagazineLINE HR BLOGUB Journalなど、採用オウンドメディアで成果を収めている企業は枚挙にいとまがない。

これらの例は前章「採用オウンドメディアで掲載すべきコンテンツ」の項目をすべて羅列していないかもしれないが、コンテンツあるいはサイト全体の構成を通して、自社の“ありのまま”を発信することができている。

採用オウンドメディアのお手本として、ぜひ実際にサイトを訪れてみてほしい。

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文=小野祐紀

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