フォーブスは過去5年間にわたり毎年、ベッセマー・ベンチャー・パートナーズとセールスフォース・ベンチャーズの2社と共同でクラウド100ランキングを作成している。
今年の100社にはシリコンバレーやオーストラリア、香港の企業が含まれ、その規模も小さなスタートアップから非上場の大企業までさまざまだ。ランキングの選出基準として、各企業の成長率、売上高、企業価値、企業文化に加え、公開クラウド企業の最高経営責任者(CEO)ら経営幹部43人の意見を基に作成した評判スコアを考慮した。
今年の1位は、データベース分野で世界をリードするSnowflake。昨年の2位から順位を上げたが、16日には待望の新規上場を控えており、首位に立つ期間はランキング史上最短となる。
2位はオンライン決済のStripeで、3年間にわたり維持してきた首位の座をSnowflakeに受け渡した。初のトップ10入りを果たしたのは、デザインツールを開発するCanva(7位)、人工知能(AI)を活用したデータベースを提供するDatabricks(5位)、レストラン向け業務管理ソフトを開発するToast(10位)の3社。
昨年から順位を急上昇させた2社は、製品分析サービスを提供するPendo(41位上昇の54位)と教育ソフト開発のGuild Education(40位上昇の46位)。初登場を果たしたのは27社で、ロンドンに本社を置く決済サービスのユニコーン企業Checkout.comも含まれる。同社は新型コロナウイルスの流行に伴うeコマース人気により、15位という高順位で初ランキング入りを果たした。
クラウド企業の快進撃は、コロナ禍でも減速していない。100社の企業価値総計は過去最高の2700億ドル(約28兆円)に達し、企業価値が10億ドル以上の企業の数も前年比65%増の87社となった。
以下は、今年の「クラウド100」ランキング上位10社。かっこ内は事業内容と、本社を置く国。100社の全リストはフォーブス英語版サイトで公開されている。
1位 Snowflake(データサービス/米国)
2位 Stripe(決済ソフト/米国)
3位 UiPath(ロボティック・プロセス・オートメーション/米国)
4位 HashiCorp(インフラ自動化/米国)
5位 Databricks(データサービス/米国)
6位 Confluent(データ管理/米国)
7位 Canva(デザインソフト/オーストラリア)
8位 Procore(建設ソフト/米国)
9位 Rubrik(データ管理/米国)
10位 Toast(レストラン管理/米国)