度数半分で勝負 「低アルコール」好きを狙うカナダの新ブランド

モクテル(mocktail:ノンアルコールカクテル)(Daxiao Productions / Shutterstock.com)


ニールセンCGAの調査を反映した『ボナペティ(Bon Apptit)』誌の調査リポートでは、低アルコールおよびノンアルコール飲料は、2018年から2022年にかけて32%の成長が見込まれるとされている(ただし、これはコロナ禍以前の予測だ)。この調査では、ノンアルコール飲料の小売販売額が4年前に比べて70億ドル増加していることも明らかになった。

そうした成長のおもな原動力になっているのは、「酒を飲まない人」ではなく、ソーバー・キュリアスを実践する人、つまり、完全な禁酒はしたくないが、それでも健康なライフスタイルを追求したい人たちだ。彼らは、低アルコールの酒を少しずつ飲み、全体的なアルコール摂取量を減らし、飲酒から次の飲酒までの間隔を長く(1月を禁酒月間とするなど)している。

18.8ブランドは現在、拠点とするカナダで存在感を増すことに注力しているが、米国進出に向けた取り組みも動いている。18.8のJakob Ripshtein最高経営責任者(CEO)は、「現段階ですでに、より責任ある選択肢を市場に送り出すというコンセプトに興味を持つ国際的な流通会社や別の業界関係者から要望が届き始めている」と話している。「最初の一歩は、米国進出になる可能性が高い。それについては現在協議中で、とても楽しみにしている」

この勢いは、18.8ブランドだけでなく、ノンアルコール分野全体に広がりそうだ。

ノンアルコール飲料はこれまで、「標準以下」の印象をどうしてもぬぐえなかった。ソーダ、レモンウォーター、「モクテル(mocktail:ノンアルコールカクテル)」といった言葉が、「魅力的ではないノンアルコール飲料」を形容する言葉のように使われていた。だがいまや、思慮深いブランドはこぞって、ノンアルコール飲料カテゴリーを、残念賞から「第一のチョイス」へと変えつつある。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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