バルセロナ残留を決めたメッシ、新たに2社とスポンサー契約

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スペインサッカー1部リーグFCバルセロナのリオネル・メッシにとって、2020年8月から9月にかけての動きは目まぐるしいものだった。世界を代表するサッカー選手であるメッシが、2020‐2021シーズンにどのチームでプレイするのか、という話題でスポーツ界は持ちきりだったのだ。

メッシは8月中旬、FCバルセロナに対し、退団を強く希望していると通告。7億ユーロ(約880億円)の契約解除金を支払わずにフリーで移籍できると主張したが、バルセロナ側とスペインリーグ側はそれを認めず、双方は対立していた。しかし、最終的にはメッシが「裁判で争いたくない」として、しぶしぶ残留を表明。9月7日には、バルセロナの練習に参加した。

メッシが自らのやるべきことを進めたのと同様に、バルセロナも、9月12日に予定されたスペイン2部所属ジムナスティック・タラゴナとの親善試合に向けて準備を進めた。

2019年の「最も価値あるサッカーチーム」2位のバルセロナが今シーズン、メッシに対して支払う年俸は、インセンティブを含めて約9200万ドルになると見られる。仏老舗サッカー専門誌が主宰するバロンドール(世界最優秀選手)をこれまで6度受賞しているメッシはこのほど、新たなスポンサー契約を2つ結び、ピッチ外で稼ぐ3000万ドル超の年収はさらに増えることになった。

ベルギーの酒造会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)の主力ビール「バドワイザー」は9月8日、メッシと3年間のスポンサー契約を結んだと発表した。同時に公開した45秒間の新コマーシャルは、夏に繰り広げられたバルセロナとの騒動を皮肉った内容となっている。

CMでは、画面に次のような文字が浮かび上がる。「彼らは、彼の背は低すぎると言った。それが今では、偉大になりすぎたと言っている。彼らは、彼はもうバルセロナを愛していないと言う。彼の心はもうそこにはないのだ、と。彼らは、王朝は終わったと言う。彼の偉大さは過去のものだ、と。では、彼は何と言うのだろうか」。そして、こう締めくくられる。「偉大であることを決して諦めるな。キングになれ」

メッシ特別ラベルの瓶入りバドワイザーは、アルゼンチン、チリ、中国、コロンビア、インド、ロシア、スペイン、ベトナムの一部のバーや小売店で販売される。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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