Arm CEOのSimon Segarsは以下のように述べている。
「ArmとNVIDIAは、ユビキタスで⾼効率のコンピューティングが、世界の差し迫った課題である気候変動、ヘルスケア、農業や教育に対処するのに役⽴つというビジョンとパッションを共有しています。このビジョンを実現するには、ハードウエア、ソフトウエアにおける新たなアプローチと、⻑期に渡る研究開発が必要です。技術⾯における両社の強みを持ち寄ることで、私たちは進歩を加速させ、グローバルなイノベーターのエコシステムを実現する新たなソリューションを導き出すことができるでしょう。当社経営陣と私は、次章を⼀緒に描くことができるNVIDIAと合流することをうれしく思います」
Armと英国へのコミットメントについて
NVIDIAの⼀員として、Armは引き続きオープンなライセンスモデルの運⽤を⾏うとともに、これまでライセンシーにより1800億個以上のチップの出荷実績を有する世界中の顧客に対して、Armの成功の基盤である中⽴性を維持する。また、NVIDIAによる数々のイノベーションを含む両社の製品はArmのパートナーにも利益をもたらす。
ソフトバンクグループとArmは、SBGが2016年のArm買収時に2021年9⽉までに達成すると決めた約束を果たすために全⼒を尽くしてきた。この取引完了後、NVIDIAはArmの名称および強⼒なブランドアイデンティティを維持し、Armのケンブリッジの拠点を拡張する予定。Armの知的財産権は今後も英国に登録される。
NVIDIAはArmの英国におけるR&Dを拡充し、ArmのケンブリッジキャンパスにAIリサーチのグローバルな中核研究拠点を設⽴する。また、⾰新的な調査研究に資することを⽬指した最先端のArmベースAIスーパーコンピュータや、開発者およびスタートアップのインキュベーター向けの研修施設に投資を⾏う。ひいてはワールドクラスの研究者を誘致し、ヘルスケア、ロボティクス、⾃律⾛⾏⾞などの領域でイノベーションの基盤を築き、産業パートナーシップを⽣み出す。
取引の詳細について
NVIDIA、SBG、Armの取締役会において承認された取引の条件に基づき、NVIDIAは取引完了時に合計120億⽶ドルの現⾦(最終契約締結時に⽀払われる20億⽶ドルを含む)と215億⽶ドル相当のNVIDIA普通株式をソフトバンクグループに対価として⽀払う。引き渡されるNVIDIA株式数は4430万株で、これは直前30取引⽇におけるNVIDIA普通株式終値の平均値から決定した。さらに、ソフトバンクグループはアーンアウトに基づき、Armが⼀定の業績⽬標を達成することを条件に、最⼤50億⽶ドルの現⾦もしくは普通株式(1株当たりの価格は同額)を受け取る。
また、NVIDIAはArmの従業員に対して15億⽶ドルの株式を付与。これらの条件に基づき、ソフトバンクグループは合計10%以下のNVIDIA株式を保有する予定で、今後も継続的に貢献していく。保有割合はアーンアウトの最終⾦額によって変動する。
NVIDIAは、取引の現⾦部分については、⼿元資⾦で充当する予定。取引には、ArmのIoTサービスグループは含まれない。
取引は、英国、中国、EU、⽶国を含む必要な規制当局の承認、その他の⼀般的なクロージング要件の充⾜を必要とする。取引は約18カ⽉間で完了されることを⾒込んでいる。
電話会議およびWebcastについて
NVIDIAは、9⽉14⽇(⽉)の午前5時30分(⽶国太平洋夏時間)/午後9時30分(⽇本時間)より、取引に関してWebcastを開催した。Webcast、アーカイブ動画、プレゼンテーション資料は、NVIDIAのIRページから視聴できる。