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生き方を問い、「大切なこと」に気づく場が未来を作る


森井氏は、松井氏の期待に見事に応えて今ある形を作り上げた。店は2~3カ月毎にテーマを掲げ、随時内容を入れ替えていくキュレーションメディア型。オープン時の最初のテーマはイコーランドの軸でもあるTRUST(信用)だ。「イコーランドが信用できるもの」として、サステナビリティや地方創生などに焦点を当て、ファッションアイテムのみならず雑貨、食品なども揃えた。


マーケットエリアでは随時テーマを掲げてキュレーションを行い、セレクトした品を販売する。オープン時のテーマはTRUST(信用)。展示したブランドは40以上に及んだ。


SDGsの指標から9つの取り組みを行うパーソナライズソープブランド「9.kyuu」。テーマに沿ってセレクトする品は、食、ライフスタイル雑貨、化粧品、洋服など多岐にわたりジャンルを問わない。

「実際に生産者さんとお会いして、お話を伺いながら、その方の人柄や商品の背景にあるストーリーも含めて信頼できるな、素敵だなと感じたものをセレクトしています。今後もTRUSTの軸は変わりません。買うその先にある価値観やストーリーが、これからの時代に大切だからです。商品の背景を知ることで自分の価値観が変わったり、大切なことに気づかされたり。自分はどのような文脈を支持していきたいのかを考えることは、すでに私達世代の消費行動のベースになっています。それはつまり、いかに生きていくのかを自身に問いかけることであり、生き方すら考えることに繋がっていくのではないでしょうか」


「no plasticjapan」のマイストロー。「可愛いと思って手にする人が、この1本のストローが提示する環境問題に自然と気がついてくれたらいい」と森井氏は語る。

 “大切なことはいつもあなたが知っている”と、森井氏らはメッセージを発信する。「イコーランド シブヤ」が紹介する商品を手に取ることで、社会の課題に気がつき、自らの価値観を問うきっかけになれば嬉しいと森井氏は言う。

そうして気づき、共感する人たちが集い、消費者やデザイナー、生産者やメディア関係者がそれぞれの立場を超えてTRUSTを軸に形成していくコミュニティが、今後思いがけない形で社会の課題に取り組んでいくことになるかもしれない。松井氏はそれに期待している。店のオープンと共に、オンラインサロンも開設した。


店の奥にはメディア、スタイリスト、インフルエンサーが来場するB to B向けのプレスルームも。通常一般にはクローズされているが、イベント時には消費者とも繋がる場となる。

「何かを否定したり、ジャッジすることは好みません。それがまた対立を生むからです。僕たちはきっかけを与えるだけで、イコーランドが気づきの始まりになればいい。そして、賛同してくれる人達が自然と増えて、ファッション業界の課題、ひいては社会問題を解決していくためのプラットフォームを作っていけたらと思います。直近では、サステナブルなD to Cのプラットフォームを検討中です」

アタッシェドプレスとして生産者とメディアの間に立ち続けてきた松井氏らが、自らメディアとなって発信する「イコーランド」。ストーリーを伝えることの大切さと、コミュニティが生む力を知り尽くすPRエージェンシーならではの発想から生まれた新たな試みに注目が集まる。


店の入り口にはクラフトコーラのシロップで知られる「伊良コーラ」の専門自動販売機が。

編集&文=Mari Maeda (lefthands)  写真=Jun Miyashita

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