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2020.09.15 12:30

【9月第2週資金調達まとめ】インバウンド産業ビッグデータ解析・活用のVpon Holdings、42億円の資金調達

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、9月2週目の“注目のトピック“として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

Vpon Holdings


調達額:42億円
調達先:BEENOS / STIC INVESTMENT / TripLabs / クールジャパン機構
備考:シリーズCラウンド

アジア全域の旅行者データをカバーするビッグデータカンパニーとして、所有するアジア全域1億IDのインバウンドデータをもとに、海外からの旅行者をターゲットにした自地域への集客や商品サービス訴求、インバウンドデータの提供や可視化などを行っているスタートアップ。

2008年に台湾で創業したVpon Taiwanからの再編により2019年6月に設立された。

独自のAIビッグデータ分析と広告テクノロジーは各国地域の企業や観光組織から高い評価を得ており、観光協会、地方自治体、企業の方々の思い描く自地域への誘客や消費額増加などの解決に向けて旅行者像の可視化や集客プロモーションを実現してきた。

主な顧客には日本政府観光局、大阪観光局、JR東日本、JR西日本、シティバンク、香港ブロードバンドネットワークなどがある。

2020年9月にBEENOS、海外需要開拓支援機構、STICインベストメンツ、Triplabsから約42億円の資金調達を実施した。

今回の調達した資金は、アジアにおけるデータビジネスのさらなる拡充とこれまでの台湾、香港、中国などの中華圏市場の強化に加え、日本、韓国、東南アジア地域においても一層の市場拡大の推進を計画しており、また世界トップレベルのAI人材の採用や研究開発にも活用し、アジアを代表する世界標準のデータ企業を目指す方針だ。

ANSeeN


調達額:8億8000万円
調達先:CEJキャピタル / CYBERDYNE / 信金キャピタル / 商工組合中央金庫 / 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 / 浜松いわた信用金庫 / 環境エネルギー投資 / Drone Fund / 静岡キャピタル
備考:ニュースに記載の合計金額より推計 / 出資元は同年7月の調達とまとめて記載 / CYBERDYNEとは資本業務提携 / NEDOからの助成金は1.8億円

X線検出器の設計開発・製造販売などをおこなう静岡大学発のスタートアップ。

同社は化合物半導体のプロセス技術から計測処理、実装技術まで幅広い領域の技術を一貫して保有している。これによりセンサ全体を俯瞰した最適化が可能となり、従来とは一線を画したセンサ性能を実現している。

このテクノロジーが用いられるケースは、産業用非破壊検査、セキュリティ、医療の3分野である。

産業用非破壊検査では従来は可視化できなかった部品内部のワイヤボンディングを可視化し、全自動での良・不良判定を実現する。

セキュリティ分野では従来のX線センサでは見分けることのできなかった、爆発物を自動で見分けることが可能となった。

そして医療分野では従来のX線センサに比べ高解像度、また従来は不可能であったエネルギー情報を得ることにより、データの質を大幅に高め、医療における人々の安心に貢献している。

2020年9月にはCYBERDYNEおよび同社の子会社、環境エネルギー投資、DRONE FUND、信金キャピタル、静岡キャピタルへの第三者割当増資を行い、商工組合中央金庫や浜松いわた信用金庫からの融資により、シリーズBラウンドにて9億円の資金調達を実施した。

さらに、NEDOの助成対象事業者に選定され、約1億8000万円の助成金を受けることが決定している。

これらの資金を活用し、超高解像X線イメージセンサ及びX線カラーカメラの量産設備を導入し、2021年中に量産体制を構築する方針だ。
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文=STARTUP DB

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