日本への留学生が帰国後に感謝する「4つのこと」

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正直に言おう。私が「ありがとう」や「ごめんなさい」を学んだのは日本だ。日本で暮らすようになり、「彼は私の頼みを聞いてくれるつもりかな?」「彼に迷惑をかけているのだろうか?」など、自分の発言に、常に誰かが登場しているかどうかを考えるようになった。

マレーシア人の親友から「シェン! 謝るのも話すのも、なんでいつもそんなに丁寧なんだ?」と言われたことを、今でも覚えている。東京で学び始めて1年後のことで、当時、私は日本での滞在を断念し、帰国を決心した時のことだった。

お礼と謝罪に関する考え方は、私が日本で受け取った最大の贈り物だ。私と同じ体験をしたことがあるだろうか?

3. おしゃれになった


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海外からきた女子学生の多くが、来日して1、2年もすればおしゃれになることを私は知っている。もし、日本在住の外国人の友人がいるなら、高校時代の写真を見せてほしいと頼んでみよう。そうすれば、私が言っていることがわかるはずだ。

日本では、女性がメイクするのは社会のマナーだ。すっぴんで外出するのはほぼありえない。小学生から70歳のおばあさん(高齢の女性)まで、外出時は誰もがメイクをする。

わが母校の立命館大学でキャンパスを歩いていると、ファッションショーを見ている気分になる。もうじき映像制作が完成する。母校のファッションを動画で紹介しよう。

マレーシアの通学スタイルは、Tシャツにショートパンツ、スリッパにすっぴんだ。日本では、困ったことに女の子が通り過ぎると胸がドキドキする。大学なのに、みんな勉強よりもファッションに気を遣っているようだ(もし、マスクやメガネをしている人を見たら、それはすっぴんを隠すためである可能性が高い)。

自分が以前よりおしゃれになったとは言わないが、「今日の気分にぴったりの服はどれだろう」とか「このボトムに何色が合うかな」と考えることもある。キャンパスで物笑いの種になりたくないだけだが。おしゃれにはよい面もあれば、そうでない面もある。その善し悪しのご判断は、お任せするとしよう。

4. まじめに働くようになった


母国にいる人々の働きぶりを覚えているだろうか。

夕方6時になると、全員が片付けて帰り支度を始める。ビッグマックのセットを頼みたくても、店員の女の子が彼氏にメールを打ち終えるまで、待たなくてはならない。買いたい服があるのに店員がいない──トイレに行っているか、事務所で彼氏または彼女と電話で話しているか、だ。

しかし、そんなことは日本では絶対にない光景だ。

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まず、時間通りに仕事を終えても帰宅できないだろう──なぜなら、上司はまだ仕事中だから。上司の様子をうかがい、忙しそうなふりをして職場に残っていなければならない。これを「残業」という。
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翻訳=神原里枝 編集=石井節子

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