DMMアワード2020とは、日々の業務における成果を讃えるべく、グループ20社、計4000人を対象に、事業の成果や挑戦を評価する社内表彰イベント。組織改編後、約3年ぶりに実施された今年の表彰イベントでは、総額1000万円の賞金が用意された。
同グループ初となるリモートでの表彰イベント当日、約2500名のDMMグループメンバーが画面越しに注目するなか、33ある賞の大賞に選ばれたのは、林(りん)ショウブンさんと肖軍(しょうぐん)さん。ふたりとも、来日時には日本語が話せなかったという、中国出身の女性だ。
言葉や文化、そして日本社会に根強く残るジェンダーの壁を乗り越え、なぜ4000人の中から大賞に選ばれるに至ったのか。DMMアワード大賞を受賞した林ショウブンさんと肖軍さんに話を聞いた。
DMMアワード2020について
DMMアワード2020は、大賞を2名の個人、しかも中国出身のメンバーが受賞する、という大きなサプライズで幕を閉じた。
そもそも、今年の表彰イベントは、計画段階から例外続きだったという。実は当初、DMMグループ20社の社員4000名を一同に集め、東京で社員総会を行い、その式典の中で表彰式も開催する予定だったのだ。しかし、計画はコロナの影響で一度白紙に。急遽、表彰イベントだけをオンラインで実施するよう計画が練り直された。
2020年4月より、全国のDMMグループに表彰イベントの概要が伝えられ、受賞候補者を自薦・他薦で募集。名前があがった候補者を事務局が精査し、8名の審査会で審査した後、最終的には亀山会長をはじめとする経営層で受賞者が決定された。全社でリモートワークを実施していたため、募集から審査まで全てオンラインで行われたことも例外の1つである。
こうして、個人やチーム、事業部に33の賞が贈られることが決まった。「DMMアワード2020大賞」や「個人特別賞」「チーム特別賞」をはじめ、「ヤンキーなのに日経載っちゃったで賞」や「プラネッツコロナで大変だけど応援してます賞」など、用意された賞はどれもユニークで、実績だけでなく挑戦やチームワークを称えたものも多い。
受賞者には事前に表彰されることが知らされたが、何の賞を受賞するのかは当日のお楽しみだったという。イベント当日、受賞者はオンライン会議システムの待機室に集められ、受賞が発表されるたびに社員の前に受賞者の顔が映し出されるという流れだ。
受賞式当日を振り返り、林さんは「大賞の発表は最後だったので、待っている間、ずっと緊張マックスでした」と言う。先に林さんが大賞を受賞したのを受け、まさか大賞が2人選ばれると思っていなかった肖さんは、「林さんが大賞を受賞されたので、私はどこかで名前を呼ばれるのを忘れられたのだと思いました」と笑った。