ライフスタイル

2020.09.13 12:00

アウディQ3の初スポーツバックは、筋肉質なデザインコンシャス

遅れてきたイケメンには視線が集まる。コンパクトSUVは火花散るカテゴリー


日本仕様のQ3スポーツバックのエンジン選択は、新開発の1.5リッターのTFSIガソリンターボ、2.0リッターのTDIターボディーゼルの2タイプで、どちらも直列4気筒。このうちガソリンは標準仕様とスポーティなSラインの2タイプが用意されるが、ディーゼルはSラインのみで、クワトロの4WDはディーゼルのみの設定。
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150psと250Nmを発揮するガソリン仕様は、気筒休止システムという省燃費技術が付いているおかげで、燃費は14.3km/Lとクラストップ並みだ。同エンジンの加速性は鋭くてパワー不足は感じないし、7速ATとの組み合わせが滑らか。340Nmを発生するディーゼルターボは期待通りに低中速トルクが太く、ジワジワと加速してくれて気持ちがいい。

しかし、どの仕様も停止状態からの急加速はなぜか少し鈍い。まるでゼロ発進からターボラグがある感じだ。アクセルをベタで踏んでも、Q3がしっかりと動き出すまでおよそ2秒ほどかかる。それは安全を考えてのセッティングではないか。Q3に対してQ3スポーツバックの足回りはスポーツ方向に振られているので、乗り心地が硬めで、快適性はQ3より多少劣る。でも、硬いおかげでコーナリング性能は素晴らしく、ボディロールしないし、手応えの適度なステアリングは上手にラインをトレースしてくれる。前輪駆動仕様でも、アンダーステアを感じない。ちなみに、ブレーキ性能は十分で、ペダルの剛性感は安心を与える。アダプティブ・クルーズ・コントロール、サラウンド・ビューカメラ、レーン・キープなどが付いている安全装備はライバル車と同様。

Q3を後ろからみた
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さて、ルックスのいいQ3ライナップに新しく加わったQ3スポーツバックはお洒落なドレスシャッツみたいに、外観のアクセントは高級でスポーティ。走りも快適だし、ドライバーが期待するシックなブランドイメージは健在。価格が452〜563万円なのはライバル車とはほぼ同様なので、結果としてデザインテーストに左右されるだろう。ドイツか英国かスウェーデンか、どちらがあなたの目に敵うだろう?

連載:国際モータージャーナリスト、ピーターライオンの連載
「ライオンのひと吠え」過去記事はこちら>>

文=ピーター ライオン

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