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2020.09.11

常識を疑え、本質を突く仕組みをつくれ。持続可能な社会を、「本気で」実現するために

SDGsへの意識が高いとされるヨーロッパ諸国を中心に、ひときわ注目を集めている社会貢献事業がある。グローバルICT企業・Freewill社が運営するクラウドファンディングサービス「SPIN(スピン)」だ。

「すでに一般化された資金調達システムなのに、これ以上目新しいコトなんてあるの?」と疑問に感じた読者もいるかも知れない。しかし意外ではあるが、プロセスにおける透明性の担保と迅速な送金を“実現”しているクラウドファンディング事業は、依然として少ないのが現状だ。

一方、「SPIN」は、業界で初めてクラウドファンディングシステムにブロックチェーンを採用した。プロジェクトリーダーであるMet CIFTCI(メット・チフチ。以下、Met)は、理由についてこう話す。

「システム手数料やプロジェクトオーナーへの送金額など、すべてのプロセスを支援者に“見せる化”するため、システム内のデータ改ざんや不正を防ぐことができるブロックチェーン技術を組み込んだんです。単に話題性を狙った取り組みではありません」(Met)

流暢な日本語で理路整然と語りかけるMetは、トルコの出身。社会人3年目ながら、SDGs界隈を賑わす一大プロジェクトの牽引役となった。なぜ、現在のポジションへとたどり着いたのか。まずは彼の足取りから追ってみたい。

株主配当金をなくし、社会貢献事業を構想する“自由意志”に共鳴して入社


「物心ついた時から、言語学への探求心は絶えず持っていたんです。それで、高校時代に英語・ドイツ語を学び、大学では『より難易度の高い語学を習得したい』とアンカラ大学日本語日本文学科に進学しました。

在学中は、東京外国語大学に交換留学生として1年間在籍したんですが、その際に『生まれ故郷からこんなに遠い国なのに、どうしてだろう』と考えてしまうくらい、日本の暮らしが肌に合ったんですよね」(Met)

アンカラ大学卒業後、Metは日本の文部科学省の国費留学生として認定され、再び東京へ。東京大学大学院総合文化研究科で認知言語学の研究に2年間没頭した。

1日6、7時間、論文を読み、研究を重ねる日々。充足感を得ながらも次第に「この学びの成果を、自分ではない誰かのために活かしたい」と思い始めたMetは、卒業を間近に控えたタイミングで、就職活動を始める。そこで出合ったのが、Freewillだった。

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「初めてCEOのAsabaと面談した時、盛り上がってつい2、3時間ほど話し込んでしまって。

SI(システムインテグレーション)を主軸事業に据え、技術力と経営基盤を培いながら、社会貢献事業を構想する企業姿勢、そして『株主配当金を一切なくし、その分の資金を社会貢献に充てる』という、まさに“Freewill(自由意志)”な考え方には、とても感銘を受けました。

話を聞きながら『この会社のために自分の力を尽くしたい』と心から思えたんです」(Met)

2018年6月、FreewillにジョインしたMetは「SPIN」チームに配属。入社2年目に突入したタイミングで、プロジェクトリーダーに任命された。彼を抜擢した理由について、Asabaはこう語る。

「Metはとにかく素直で、行動力もあるんです。例えば、ブロックチェーンについて学ぼうという話になった時。『ハーバード大学のオンライン講座が評判いいよ』と私がアドバイスしたら、即受講して短期間でモノにしてきました。

良い水場を与えれば、ぐんぐん泳いで成長できる貴重な人材。だから、構想に5年もの年月を費やした渾身の事業も、安心して任せることができました」(Asaba)

システム信用型だから「ストーリーファンディング」を実現できた


MetはCDO(Chief Design Officer)として、UI/UXを含む「SPIN」全体のデザイン・統括に力を注ぎながら、2019年12月のプレリリースへとこぎ着けた。

まるで10年分ぐらいの濃厚な経験──開発期間中は、スタッフ間での衝突や離脱にも大いに悩まされたが、中でもブロックチェーン先進国ウクライナのIT企業・ELEKS社との契約直後が、自身にとって最も試練の時期だった、と振り返る。

「このサービスの肝であるブロックチェーンでの開発を、東欧の企業に依頼して、契約書にサインをして、大きなお金が動き始めて......。『この後、自分が思うようなディレクションをできず、イメージと違うものが出来上がってしまったらどうしよう』という不安はすごくありましたね。特に自分は、IT未経験で入社して割とすぐにビッグプロジェクトを任されたので、確固とした自信も持てていなかった」(Met)

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しかし、そんな不安をよそに、Freewillの理想とするシステムは無事完成した。

「SPIN」には、これまでのクラウドファンディングにはなかった要素がぎっしりと詰め込まれている。寄付された金額の用途がすべてサイト上で“見せる化”されているほか、プロジェクトオーナーへの送金が迅速に行なえるのも特徴的だ。米国・ストライプ社の決済システムを介して、目標金額達成後、最短2営業日で自動的に送金できる仕組みは、支援そのものの本質を突いている。

「これまでは、プロジェクトオーナーが有名人や知人だから支援する、つまり“知っている人だから、信頼できる”がベースとなってクラウドファンディングが成り立っていたように思います。

一方『SPIN』は、それらとは一線を画した“ストーリーファンディング”を謳っていて。

システム自体が信用できるから、人だけに依存しない。だから、全く知らないプロジェクトリーダーの話にも耳を傾けやすくなるんです」(Met)

僕らのサービスでお金が動くと森が増える──理想を現実のものに


2020年1月に発生した新型コロナウイルスによって、Freewillは急遽、世界各国の文化・芸術を支援する「One Love Project」を同年5月に立ち上げた。そのメインコンテンツである「SPIN」は、本格リリースの予定を数カ月早めてフル稼働することとなった。

支援先は、ウクライナ、タイ、アフリカ諸国、山形県など実に幅広い。ネパールのプロジェクトは、6月5日の公開からわずか3日で目標金額を達成し、6月27日にはNPO法人を通じて各所の農村に食料や生活必需品が届けられた。

「実は、Freewillのように株主配当金を撤廃してまで、社会貢献事業を実施している企業は世界でも非常に少ないんです。議論やデモは行なわれつつも、どれもほとんど施策の実現には至っていない。こうした現状があるから、欧州の大学やメディアから私たちの取り組みが注目されています。実際、登壇や取材の引き合いも続々と来ていて。

7月には、独ロイトリンゲン大学のオンラインイベントにもAsabaと共に登壇しましたし、今後は、国連関連やスイスの学術系のメディアからも取材を受ける予定です」(Met)

Freewillはこの「SPIN」のほかにも、社会貢献事業として「Freewill Freespace(フリーウィル フリースペース)」「VIBES.MEDIA(バイブス メディア)」を展開している。

「Freewill Freespace」は、社会性事業に特化した“熱と才能を引き合わせる”クラウドソーシング・サービス。プラットフォーム上で、プロジェクトの立案や実施に必要な専門人材を集めることができる。利益ではなく、「立案者の想い」、そして「社会性インパクト」が重要視されるため、プロジェクト立ち上げ時のハードルは低い。

「VIBES.MEDIA」は、「筆者の真なる想い」を評価できる新しい形のウェブメディア。“センテンス”ごとの課金をはじめ、12の基準で記事を評価できる。また、筆者側も読者の評価が可能なシステムとなっており、相互の信頼性や情報の信ぴょう性を高められる。昨今のPV数崇拝志向へのアンチテーゼともいえる。

近い将来、Metが実現したいと思っているのが、この「VIBES.MEDIA」での執筆だ。研究者というバックグラウンドと高い語学力を活かして、確かな情報を発信し、まずは日本国内のメディアリテラシーを高めていきたいと考えている。

「でも今はとにかく、もっと多くの人に『SPIN』を利用してもらえるよう、UI/UXなどサービスの機能向上に努めていきたいですね。

そして常日頃、社内外で話している『僕らのサービスでお金が動くと、森が増える』世界を現実のものにしたい」(Met)

現在、Freewillには約20国籍の社員が在籍している。次に自由意志を発揮するのは、一体どんなメンバーだろう。そう考えるだけで、気分が高揚してくるのは筆者だけだろうか。

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