ライフスタイル

2020.09.11 08:00

東京から軽井沢へ。「スマートリモートライフ」のすすめ

軽井沢の千ヶ滝エリアに物件を購入。改装し、「游獅山荘」と名付けた


東京から軽井沢までの一番メジャーな移動手段は新幹線だ。軽井沢駅までは東京駅から「はくたか」や「あさま」で最速1時間2分、指定席で片道6000円ほどかかる。通勤しようと思えばできる距離で、3カ月定期だと36万円弱。通勤交通費の上限が月10万円という企業に勤めている人であれば、軽井沢拠点のハードルはより下がるだろう。
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jointstar / Shutterstock.com

僕自身は、拠点をこちらに移してから東京に行くのは週に1回程度。1日10往復程度運行されている高速バスをうまく活用している。前日までに購入すれば2200円で新宿から軽井沢まで、正確には「西武営業所」という、うちから徒歩10分のところにあるバス停まで来られる。時間も3時間ちょっとなので、新幹線で移動する際の東京駅までの移動時間を考えると、十分に対抗馬の手段となる。

軽井沢から東京方面も、中軽井沢駅を8時前に出発して11時には池袋駅に到着するバスがあるので、午前中はバスの中で仕事をして、午後は東京で打ち合わせをしたりと活用している。
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中古のアウディを20万円で


一方、軽井沢内の移動には、やはりクルマが必須である。最近のスーパーマーケットは宅配もしてくれるので、クルマなしでも自転車を活用すればなんとかなるのでは……と思っていたけれど、完成間近の工事の立ち会いで数日小屋に滞在したときに、それがいかに非現実的なものかを知る。ちょっとコンビニというときも、知人の家に行きたいときも、クルマがあるのとないのとでは雲泥の差なのだ。

幸い小屋には駐車スペースはあるので、こちらに置きっぱなしにするクルマを1台購入することにした。想定外の出費になるので、できるだけ予算を抑えたくて、メルカリでの購入に挑戦してみた。

いろいろ調べていくと、クルマは15年落ちくらいになってくるとほとんど査定がつかなくなるようだ。個人売買ではその辺りの年代のものに手頃なものが多いとわかり、それらの中から状態のいいものを探し、2004年式のアウディのA4 Avant quattroを購入した。



走行距離7万キロ強のディーラー車で、車検も通したてという掘り出し物だ。おまけに軽井沢にぴったりの四駆、定価約700万円の上位グレード仕様で、サンルーフとヒートシーターまで付いている。出品者が親切な方で、元々30万円だったものを20万円まで値下げしてくれた。

実は、クルマの購入自体が人生で初めての経験。個人売買だったので名義変更なども自分でやってみたのだが、晴れて長野ナンバーをゲットするまで、なかなか興味深いプロセスであった。

このように、できるだけコストを抑えてパフォーマンスを最大化していく選択もスマートリモートライフの一環ながら、冒頭で「テクノロジーで距離をハックする」と書いた通り、この家はあらゆる家電をネットワークに接続し、遠隔でも、音声でも操作できるように設計した。どんなテクノロジーがいかにスマートな暮らしを叶えてくれるのか、次回以降でその辺りを詳しく紹介していく。

文=山本憲資

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