ブルームバーグによると、UPSの競合のFedExも7万人を新規に採用し、日曜日の出荷キャパシティを増強する一方で、物流センターの大型荷物の処理能力を強化するという。
アート関連の物販を行うMichael’sも店舗や配送センター向けに新規で1万6000人を採用する計画だ。さらに、ハリー&デイビッドやポップコーンファクトリーなどのギフトサービスの親会社である「1-800-Flowers」も、オンラインギフトの需要の高まりを予測し、1万人を雇用すると述べている。
ここ最近、苦戦が伝えられるヴィクトリアズ・シークレットやバス&ボディー・ワークスの親会社であるエル・ブランズも、4000人を雇用しようとしている。
これらの企業の大半は、ホリデーシーズン向けの採用者の一部をフルタイムの従業員にすると述べており、これが事実であれば嬉しいニュースだ。米国の失業率はパンデミック後の4月に14%以上に急増したが、その後は徐々に回復しつつある。
ワシントン・ポストによると、10月から12月まで続くホリデーシーズンの間に小売企業は年間売上の30%から40%をあげているという。
女性用インナーウェア大手のLivelyのCEOのミシェル・コルデロ・グラントは、ニューヨーク・タイムズ(NYT)の取材に「今年のホリデーシーズンのEコマースの売上は、かつてない規模に高まる見通しだ」と述べている。
新型コロナウイルスのパンデミックは、米国人の消費スタイルを激変させており、アマゾンは毎年夏に開催している大規模セールのプライムデーを延期した。ウォルマートやターゲットらは、利益を優先する例年とは異なり、今年は11月のサンクスギビングに労働者たちに休暇を与えようとしている。
サンクスギビングの翌日のブラックフライデーは、例年であればエレクトロニクス製品を求める買い物客が店舗に殺到するが、今年は感染拡大への懸念から休止状態になると予想されている。
その代わり、今年のホリデーシーズンのバーゲンは10月末のハロウィンよりも前に始まると予想され、ワシントン・ポストによると、今年は旅行やコンサートのような体験型ギフトよりも、電子機器やおもちゃが好まれる見通しだという。