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Photo by Noam Galai/Getty Images

グーグルやツイッター、フェイスブックなどの大企業は従業員に在宅勤務を当面続けるよう推奨しており、遠隔勤務が新型コロナウイルス流行後のスタンダードとなる公算は大きい。しかし、アマゾン・ドット・コムとグーグル親会社アルファベットの最近の発表をみると、「全員在宅勤務」のトレンドが確実に主流になるとは言えなそうだ。

アルファベットは先週、カリフォルニア州サンフランシスコ近郊のマウンテンビューに巨大な企業城下町を建設する構想案「ミドルフィールド・パーク基本計画(Middlefield Park Master Plan)」を発表した。約16万平方メートルの土地に住宅や小売店、公園、娯楽施設、約12万4000平方メートルのオフィス空間を建設する計画だ。

サンフランシスコ都市圏の生活費は、現地で働く人の多くが捻出できないほど高騰している。最近の騒乱や法律緩和により、同市では他の大都市と同様、薬物乱用のまん延や、ホームレスの増加、治安や衛生環境の悪化が嘆かれるようになった。特に若者は、家賃の高さにより都心から遠く離れた地域に住むことを強いられ、行き帰りの通勤は非常に長時間に及んでいる。

企業城下町としてクリーンで明るいミニ都市を建設することは素晴らしい解決策に思える。グーグルは職場から徒歩圏内にある住居を手頃な価格で提供し、公園、買い物場所といった特典も用意できる。

アマゾンは先月中旬、米国の6つの大都市で、新たに採用する3500人の従業員のための企業スペースを賃借すると発表した。またフェイスブックは、ニューヨークで数千人の従業員が働ける約20万平方メートル以上のオフィス空間を貸借した。マンハッタンは今や、アップルやグーグル、そして複数の有望なスタートアップを抱える新興テクノロジーハブとなっているのだ。

新型ウイルスのワクチン開発の見通しが不透明なことを考えると、グーグルとアマゾンの戦略は賢明なものだ。ワクチンが開発されたとしても、多くの人は以前のオフィス勤務再開をためらい、バスや電車での通勤、あるいは勤務中の感染を恐れるだろう。経営陣も法的責任を問われることを恐れ、従業員を自宅にとどまらせざるを得なくなる。

編集=遠藤宗生

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