食材に出会って輝きを増す至高のシャンパーニュ

KRUG GRANDE CUVÉE 168ÈME ÉDITION

Forbes JAPAN本誌で連載中の『美酒のある風景』。今回は8・9月号(7月22日発売)より、「クリュッグ グランド・キュヴェ 168エディション」をご紹介。天候に左右されることなく常に至高のクオリティを実現するの1本だ。


クリュッグとは何か。一言で表すならそれは「天候に左右されることなく常に至高のクオリティを実現するシャンパーニュ」となるだろう。つまり、クリュッグはヴィンテージ・シャンパーニュではない。例えばこの1本のボトルには、10年以上に及ぶ収穫年から得た、120種類以上のリザーブワインがブレンドされており、単一年のワインでは表現できない豊かな味わいと香りが織りなされている。

そのクリュッグが2015年より取り組んでいるのが単一食材とのペアリングを追求するプロジェクトだ。ブドウ畑の区画ひとつひとつの個性を大切にしてアッサンブラージュ(ブレンド)するクリュッグのシャンパーニュ造りへの哲学を応用して、ある年はポテト、またある年はフィッシュ…… その年に掲げられた食材を各国のシェフがクリュッグとのペアリングを考慮しながら勘案したレシピは、そのポテンシャルをより深く知らしめ、世界の美食家たちを楽しませてきた。

今年はその集大成として、有名シェフらがいままでに選ばれた単一食材からひとつをピックアップし、自宅でも楽しめるようにレシピを公開してくれるのだという。新型コロナウイルスにより、ステイホームの時間が長くなる我々にとって、自宅でクリュッグを開けるよいきっかけとなるに違いない。

さっそく、その食材のひとつである「エッグ」を使って料理を作ってくれたのは「LECAFÉ V」と「SUGALABO V」(ともに大阪・心斎橋)でエグゼクティブシェフを務める永浜良氏だ。「SUGALABO」(東京・神谷町)といえば、ジョエル・ロブション氏のもとで長く腕を揮った須賀洋介シェフによる紹介制の高級店だが、その須賀シェフ監修による「LE CAFÉ V」はスタイリッシュな空間で気軽に軽食やバータイムを楽しめる、いわば穴場的存在。

永浜シェフはこの料理について語る。

「パプリカは低温でじっくり火を通すことで旨味と甘味が増し、クリュッグのしっかりとした酸と相性が抜群です。この一皿にはいわゆる高級食材を使っていませんが、だからこそ吟味して上質な食材を選り抜いています。デイリーな食材にも最上を求める、妥協のない姿勢が、クリュッグに通じるものがあるのでは」

新たな生活様式が求められるいま、日常にこそ最上のエクスペリエンスを求めたいという、この心情は大いに共感できるものだ。一日の終わりに、こんな心地よいテラスで最上の一杯が飲めたら最高だ。

クリュッグ グランド・キュヴェ 168エディション


容量 
750ml
度数 12.5度
価格 31800円(税別参考小売価格)
問い合わせ 03-5217-9736(MHD モエ ヘネシー ディアジオ)
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photographs by Yuji Kanno | text and edit by Miyako Akiyama

この記事は 「Forbes JAPAN Forbes JAPAN 8月・9月合併号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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