As Mobile Economist at TUNE, I forecast and analyze trends affecting the mobile ecosystem.

Sjoerd van der Wal / by Getty Images

米国の消費者情報メディア「コンシュマー・レポート(CR)」は9月8日、テスラにかなり辛口な評価を下した。テスラの「完全な自動運転」機能は、その名にふさわしいものではなく、安全性も十分ではないという。

「テスラは何度も粗末なベータ版の機能をロールアウトしてきたが、その中には人々の安全を危険にさらすものもあり、テストコース以外では使用すべきではない」と、CRの安全政策担当のウィリアム・ウォレスは指摘した。

CRはテスラの自動運転が失敗する4つの事例をあげている。

1. オート・パーク(自動駐車):動作に矛盾があり、まっすぐに駐車しない場合がある。
2. スマート・サモン(自動呼び寄せ):道の反対側に車を呼び寄せる場合がある。
3. オートパイロット(自動操縦):特に明確な理由もなく、解除されてしまう。
4. 信号機と一時停止標識の認識機能:ストップサインを無視したり、減速の標識で急ブレーキをかけるなどの誤作動がある。

CRはテスラの「完全な自動運転」が誤った呼び名であり、消費者にお金の無駄遣いをさせる可能性があると述べている。「テスラの車両は非常に高額でありながら、いくつかの機能は顧客にメリットを提供していない」と、CRの自動車テスト担当のジェイク・フィッシャーは指摘した。

テスラは常にソフトウェアを更新しているが、CRは最新のソフトウェアとハードウェアを使用してテストを実施した結果、「テスラのドライバーは、自動運転が安全上の問題を引き起こさないようにするために、常に細心の注意を払う必要がある」ことが判明したという。

ただし、これは驚くべきことではない。テスラ自身も公式サイトで、「現在有効になっている機能は、車両を自律的にするものではない」と述べている。しかし、その機能は現状よりももっと優れたものであって然るべきだ。

オートパークは、駐車場の正しい位置に車を駐車する機能だが、ソフトウェアが直線を認識し、真っ直ぐになるまで位置を調整することが出来ないとしたら、かなり心配だ。しかも、この機能は全く新しいものではなく、完成の域に近づいているべきなのだ。

停止信号を無視するケースも


スマートサモンは、駐車スペースに停めた車を自動運転で呼び寄せる機能だが、車が回り道をしたり、自発的に動作を停止してしまうのであれば、非常に不便だ。さらに、車が反対車線を走ったり、別の車両に衝突しそうになるというのは大きな問題だ。

CRによると、テスラの自動操縦機能は、1人しか乗車して居ない場合でも、車両をカープール車線(複数が乗車する車のみが走行できる車線)に導こうとする場合があるという。これはドライバーに混乱をもたらし、事故につながる可能性がある。

さらに、信号機と一時停止標識の認識機能も、青信号で車を不自然に停止させる場合があり、これも事故につながる可能性がある。もっと悪い事例をあげると、ストップサインを完全に無視する場合もあるという。

これらのテスト結果がテスラにとって良くないものであることは明らかだ。イーロン・マスクはテスラ車の自動運転技術の高さをアピールしているが、同社が解決すべき課題はまだ多い。

筆者はテスラ車の購入を検討したことがあるが、実際に購入するまでには至っていない。しかし、CRのテスト結果を読む限り、完全な自動運転に大金を払うのはまだ早いのかもしれない。

編集=上田裕資

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