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(C) didiglobal

中国の配車サービス大手の「滴滴出行(ディディチューシン)」は、新型コロナウイルスのパンデミック後に中国事業を回復させた後、海外事業の強化を行っている。

日本やオーストラリア、最近ではロシアに進出した同社にとって最大の海外市場はラテンアメリカだ。滴滴出行はブラジルやメキシコ、コスタリカ、チリ、コロンビア、パナマで事業を行っている。

同社の国際部門を統括するStephen Zhuによると、滴滴出行は中国での新型コロナウイルスとの戦いの経験を、他の市場でも活かしていく考えだ。

「北京とサンパウロは人口規模も似ており、中国とブラジルは多くの面で共通点がある。その例にあげられるのが、公共交通機関が未整備な点や都市開発に関連する多様なニーズだ。これらの市場では多くのイノベーションが共有出来る」とZhuは話した。

「当社が開発した配車のアルゴリズムは、既にラテンアメリカの各都市で使用され、成果をあげている。さらに、安全性のヒートマップやアラートシステムなどの機能も、現地の様々な課題の解決に役立っている」

滴滴出行は2018年にブラジルのライドシェアのスタートアップ「99」を買収し、ラテンアメリカ市場に乗り込んでいた。

しかし、ラテンアメリカ市場ではパンデミック後に配車ビジネスの売上は大打撃を受け、同社の競合のウーバーや、スペインのCabifyなども苦戦中だ。配車企業は感染拡大を防ぐ装備の設置や、ドライバーへの休業補償の支払いを義務づけられている。

さらに、配車企業は当局の規制にも直面しており、ウーバーは先日、チリとコロンビアにおいて、現地のタクシーの法律に従うことを命じられた。

滴滴出行の今後の市場拡大には不確定要素も多いが、同社は先月ロシアに進出し、タタールスタン共和国の首都のカザンで営業を開始した。

アナリストらは、滴滴出行が今後、米国や香港市場で上場を目指すのであれば、海外市場の拡大は必須の要素となると述べている。滴滴出行の企業価値は直近で、560億ドル(約5兆9500億円)相当とされている。

編集=上田裕資

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