複数のメディアが発売前に入手し、公開した同書の抜粋によれば、トランプは自らについて、「ヒスパニックの票は決して取れないだろう」と述べ、それは「彼らが黒人と同じで、あまりにも愚かだからだ」と説明していたという。
この暴露本は、トランプの人種差別主義や、米国初の黒人大統領バラク・オバマに対する嫌悪と侮辱などについても詳述。米国の第44代大統領を“けなしてクビにする”というお決まりのパターンでビデオを撮影するために、トランプが“偽物のオバマ”を雇っていたことも明かしている。
同書にはそのほか、トランプが2016年の大統領選への出馬前、不倫関係にあったポルノ女優、ストーミー・ダニエルズに口止め料として13万ドル(約1380万円)を支払ったことについても書かれている。
コーエンはこの件をすでに公にしていたが、同書ではさらに、「この件が公になれば、支持者たちがどう受け止めるか分からない。だがきっと、ポルノ界のスターと寝ていたなんてクールだと言われるに違いない」とのトランプの発言も明らかにした。
また、コーエンによれば、トランプは人種差別主義者である一方、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領には“愛情を抱いていた”という。それは、プーチンが「国全体を自分のものにすることができ、それを(トランプ・オーガナイゼーションのような)個人が経営する会社のように、運営することができるからだ」という。
ホワイトハウスは批判
ホワイトハウスのケイリー・マケナニー報道官は、同書の内容の一部が伝えられたことを受けて声明を発表。次のように述べている。
「コーエンは議会にうそをつき、信用を失った重罪人であり、資格を剥奪された弁護士だ。彼はすべての信用を失っている。うそをついて利益を得ようとするのも当然のことだろう」