for Startups,Inc.運営のSTARTUP DB編集部による連載

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、9月1週目の“注目のトピック“として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

福島SiC応用技研


調達額:31億円
調達先:Astellas Venture Management LLC / Fiducia / JPインベストメント / SMBCベンチャーキャピタル / シーズインベストメント
備考:シリーズCラウンドの資金調達合わせて、総額31億円

SiC(シリコンカーバイド)半導体を使った高圧電源の開発を手がけるスタートアップ。

SiC半導体は化合物半導体と呼ばれ、オン抵抗が小さく発熱が少なくなるという特性を持ち、エネルギー効率が改善され省エネルギー分野でも活躍が期待されている。これを用い、同社は直流高圧電源の開発を行っている。

この技術を応用して開発されたのが、「BNCTガン治療装置」だ。低い電圧で加速した重水素イオンをぶつけて核融合反応をを起こすことで中性子を発生させ、加速電圧を大幅に減少し、従来のガン治療装置の10分の1以下のサイズを実現。そしてより薄い遮蔽で放射線を遮蔽することができる。

また、小型化を実現したことで装置そのものを遮蔽層で包む混むことができるため、別途建物で遮蔽する必要がなく、専用の建物を建設する手間も省くことができる。2020年内に国内医療機関等二カ所での導入が決定されており、がんの放射線治療研究が進むアメリカの研究機関からも注目されている。

2020年9月には、総額31億円の資金調達を実施。今後は、国内での認証に向けた治験を進めるとともに、海外での認証取得のための活動を進めてく見込みだ。

ルカ・サイエンス


調達額:10億3000万円
調達先:アクシル・キャピタル / カーク / ファストトラックイニシアティブ / レミジェス・ベンチャーズ / 日本ベンチャーキャピタル

ミトコンドリアを科学し、ミトコンドリア病及びその関連疾患に対し、革新的な治療法の開発を目指すスタートアップ。

同社はミトコンドリアの生体内機能に着眼し、独自の技術による革新的な高機能ミトコンドリア製剤のプラットフォームを開発している。

このミトコンドリア製剤による生体エネルギー増強、組織の保護と機能強化は、虚血再灌流の心筋・脳組織ダメージ、がんや感染症による免疫細胞疲弊の他、幅広い疾患領域において、これまで有効な治療法がなかったアンメットメディカルニーズに対する治療薬の開発を可能にしている。

2020年9月にはシリーズAラウンドにおいて、アクシル・キャピタル・パートナーズ、レミジェス・ベンチャーズ、日本ベンチャーキャピタル、ファストトラックイニシアティブ、カークの5社(運営するファンドを含む)を引受先とした第三者割当増資による10億3000万円の資金調達を実施。

この資金調達により、高度な製剤化技術等を駆使し、ミトコンドリア製剤の製造、保存、送達をバイオ医薬品として実現すべく、研究開発を一段と加速すると同時に、国内外の学術機関と積極的に協力し、複数の治療分野における臨床応用を推進して行く方針。

文=STARTUP DB

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