記憶力選手権全米チャンピオンが直伝、「5つの最強記憶術」

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記憶力チャンピオンが明かす記憶術とは──


1. 記憶の宮殿を建てよう

最初に見たときは、あまりにも突拍子もない考え方に思えた。スピーチの要点をいくつか思い出そうとすることが、宮殿とどんな関係があるのだ? だが、これは驚くほど効果的な方法だった。このテクニックを会得したら、あっという間にリストの項目を20個記憶することができた。しかも、ひと月経ってもまだ覚えている。

記憶の宮殿という言葉は古代ギリシャに由来し、空間記憶に働きかける記憶術だ。人間は羅列された事実を覚える記憶力は発達していないが、場所を記憶することについては優れた能力を持っている。子供の頃に住んでいた家にあったものをはっきり覚えているのはそのためだ。

要するに記憶の宮殿とは、自分が現実の暮らしでよく知っている場所、たとえばいま住んでいる家などを視覚化したものだ。この仮想空間の各部屋をできるだけ正確に思い描き、覚える対象を配置する。各部屋の自分の足跡をたどることに意識を集中すれば、部屋それぞれの構成が頭に思い浮かび、記憶することができる(このサイトには、記憶の宮殿の作り方について、段階を踏んだアドバイスが載っている)。

記憶力選手権の挑戦者たちはこの記憶術を当たり前に使っており、単純なものなので誰にでも使える。会議や会話に備えて、メモに頼らずにリストや要点を記憶する必要があるときは、記憶の宮殿を試してみるといい。

2. 数字のチャンク化を身につけよう

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記憶構築術のなかには奇抜だったり複雑すぎたりするものもあるが、数字のチャンク化はほとんどの人がすでに実行しているものだ。 About.comの心理学ライターであるケンドラ・シェリーが言うように、私たちは電話番号を記憶するとき、長々と続く数字を小さなグループに分割している。それがこの方法だ。

効果的でシンプルな手法だが、私たちは普通、もともと分割されていない数字をチャンク化することはない。 Wi-Fiのパスワードのようにひと続きの数字と文字を覚えておく必要がある場合は、チャンク化が非常に役に立つ。
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翻訳・編集=小林綾子/S.K.Y.パブリッシング/石井節子

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