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2020.09.07 11:30

株価急落で「世界で最も資産を減少させた」富豪10人の顔ぶれ

テスラCEOのイーロン・マスク(Getty Images)

テスラCEOのイーロン・マスク(Getty Images)

ここしばらく続いた株価の上昇により、テスラCEOのイーロン・マスクは8月31日月曜日に、世界で5人目のセンティビリオネア(保有資産1000億ドル以上の富豪)の地位を手にした。しかし、週の終わりまでに彼の資産は99億ドルも減少した。

米国のテック業界の富豪たちは軒並み、パンデミック後に資産を急増させたが、先週木曜日から金曜日にかけて、フェイスブックやアマゾンなどの株価は急落した。S&P 500は前週から2.3%安、ダウ平均株価は1.8%安になる中で、テスラの株価も水曜日に同社の最大の外部出資元のベイリーギフォードが持ち分を縮小したとのニュースが伝わると急落し、金曜日には前週比で5.5%安に落ち込んだ。

ただし、マスクは1年前と比べると資産を4倍に伸ばしており、現在の保有資産は879億ドル(約9兆3400億円)となっている。世界5位の富豪である彼は、6位のウォーレン・バフェットに55億ドルの差をつけている。

世界1位の富豪であるジェフ・ベゾスも、先週あたまに世界初の保有資産2000億ドル超えの記録を達成していた。しかし、金曜日の取引終了時刻にはアマゾンの株価は、前週のマイナス4%に下落し、ベゾスは58億ドルの資産を喪失。彼の保有資産は現在、1935億ドルとなっている。

マーク・ザッカーバーグの資産も、フェイスブックの株価が先週3.7%の下落となった影響で、40億ドルの減少となった。ザッカーバーグはここ最近、以前にも増してフェイスブック上の誤情報の拡散への対処に意欲を燃やしており、8月3日には大統領選挙の直前の1週間に、新規の政治広告の出稿を禁止し、有権者の投票行動を妨げるような投稿や選挙結果に関する誤った投稿の取り締まりを強化する方針を打ち出した。

オンライン住宅ローン企業「クイッケン・ローンズ(Quicken Loans)」共同創業者のダン・ギルバートは、同社の親会社のフィンテック企業「ロケット・カンパニーズ」が8月に上場して以降、資産を急増させた。しかし、週の半ばに発表した決算が好調だったにも関わらず、同社の株価は金曜日には前週から13%以上も値を下げて取引を終えた。

その結果、ギルバートの保有資産は9月4日、前週から73億ドルマイナスの510億ドルとなった。しかし、彼は1年前との比較では、8倍近く保有資産を伸ばしている。

下記に直近の1週間で最も資産を減少させた富豪10人を減少幅の順に紹介する。氏名に続く数字は9月4日時点の保有資産。カッコ内は8月28日金曜日から9月4日金曜日までの減少幅。

1. イーロン・マスク(テスラ)
879億ドル(99億ドル減)

2. ダン・ギルバート(クイッケン・ローンズ)
510億ドル(73億ドル減)

3. ジェフ・ベゾス(アマゾン)
1935億ドル(58億ドル減)

4. スティーブ・バルマー(マイクロソフト)
729億ドル(41億ドル減)

5. マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック)
1038億ドル(40億ドル減)

6. ラリー・エリソン(オラクル)
742億ドル(27億ドル減)

7. アマンシオ・オルテガ(ZARA)
653億ドル(25億ドル減)

8. ポニー・マー(テンセント)
575億ドル(23億ドル減)

9. ラリー・ペイジ(グーグル)
706億ドル(22億ドル減)

10. セルゲイ・ブリン(グーグル)
687億ドル(21億ドル減)

編集=上田裕資

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