新アップルウォッチにTouch IDやジェスチャー機能が加わる可能性

Photo by Justin Sullivan/Getty Images

アップルはアップルウォッチの最新モデル「シリーズ6」を、間もなく発売する見通しだが、同社はこのデバイスに関わる新たなテクノロジーの特許を取得していたことが、明るみに出た。

特許関連のサイトPatently Appleの9月1日の記事によると、米国特許庁が先日開示したアップルの特許書類には、アップルウォッチ関連の複数の重要な記載がある。その1つは指紋センサーのTouch IDに関するものだ。

特許書類には、感圧式のデバイスや指紋センサーの入力に利用可能な部品が、アップルウォッチのディスプレイの表面に搭載されるとの記述がある。ここから予測されるのは、アップルがアップルウォッチ専用にカスタマイズしたTouch IDを開発し、ディスプレイの下に埋め込む可能性だ。

アップルウォッチの将来のモデルが、ディスプレイ内蔵型の指紋センサーを搭載するという噂は、今年5月にイスラエルのメディアThe Verifierも報じていた。

スクリーン内蔵型の指紋センサーは、既に多くのアンドロイド端末に実装されており、このテクノロジーをアップルウォッチに用いるのは、理にかなった動きと言える。なぜなら、iPhone 11シリーズに搭載されたような先進的な顔認証システムを、時計型の小型デバイスの限られた面積に収めるのは困難だからだ。

アップルウォッチに専用の指紋センサーが搭載されれば、アップルが以前から重視しているプライバシーやセキュリティを高める上で大いに役立つことになる。

さらに、今回明るみに出たもう一つの興味深い特許が、アップルウォッチやその他のウェアラブルデバイスに応用可能な、名称が定まっていないテクノロジーだ。このテクノロジーは、デバイスが左右のどちらの腕に装着されているか、さらに腕のどこに装着されているかを検知する。

この技術はジェスチャーの検知にも利用可能だが、生体センサーの精度を高める上でも威力を発揮する。現状のアップルウォッチに搭載されている光学式の心拍センサーは、腕の動きに邪魔されやすい特徴があるが、新たなテクノロジーで腕の動きを検知すれば、測定結果を補足することが可能になる。

さらに、腕のどの部分にデバイスが装着されているかを検知すれば、測定の精度をこれまで以上に高められる。

「血中酸素飽和度」測定にも対応か?


このテクノロジーは、以前からアップルウォッチへの搭載が期待されている血中酸素飽和度(SpO2)センサーにも有効だ。SpO2センサーに関する記述は、iOS 14のコード内からも見つかっており、この機能が今後のアップルウォッチに搭載されるのは、確実と見られている。

ここまで述べてきたような新たなヘルスケア関連の機能や、その測定の精度を高めるテクノロジーが搭載されれば、アップルウォッチは日々の暮らしに用いるデバイスとしての魅力を、今以上に高めることになるだろう。

確度の高いリーク情報で知られるジョン・プロッサーは以前、来週(つまり、9月7日から始まる週)にもアップルウォッチのシリーズ6が発表されると予測していた。しかし、彼はその後、当初の予測を改め、iPhone 12の発表と同時期の10月までずれ込む可能性を示唆している。

編集=上田裕資

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