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2020.09.06 08:00

デジタルノマド生活は本当にバラ色? 誰も語らない3つの問題

Witthaya Prasongsin/Getty Images

私は3月、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により米国へ帰国する苦渋の決断をするまで、2年2カ月余りにわたりデジタルノマドとして生活していた。

所有物の大半を売るか寄付して素敵なアパートを引き払い、仕事を辞めてフリーランスの執筆業を始めると、最初は東南アジアを2カ月間旅し、その後は南に向かってオーストラリアとニュージーランドでワーキングホリデービザを取得して滞在した。人生で最も素晴らしい一人旅で、非常に楽しい経験ができた。

とはいえ、これまでの経験を振り返ると、デジタルノマド生活に飛び込む前に知っておきたかったことがいくつかある。まず、毎日がお祭りなわけではないこと。母国であったものと同じいらいらや問題は、どこに行ってもついて回る。また、米国人の場合はたとえ海外在住でも米国に納税する義務がある。

以下に、デジタルノマド生活を送ることを考えている人が心に留めておくべきその他の3つのことを紹介する。

1. 常に旅行気分ではいられない


いら立たしい誤解の一つに、デジタルノマドは常にバケーションを楽しんでいるというイメージがある。これは、デジタルノマドたちがインスタグラムで母国の友達に向けて写真を次々と投稿していることから生まれたのだろうが、現実には自国にいるときと同じく仕事に精を出す必要があり、違うのは働く場所だけだ。

デジタルノマドになっても締め切りはあるし、リサーチや、ウェブサイトや出版社から次の仕事を受注するためのセールストーク、プロジェクト終了後になかなか支払いをしてくれない客への催促などが必要となる。しかも、相手は自分とは全く異なるタイムゾーンにいる。時差があるとビデオ会議の設定も難しくなるが、調整して予定を立てることはできる。

美しい場所で働けるかもしれないが、かなりの時間をパソコンの前で過ごすことになる。ただ、地元の人と並んで働き、さまざまな言葉を耳にし、今まで食べたことがないおいしいものを食べ、休みの日には新たな居住地を楽しむ機会が持てる。

将来の旅の資金を稼ぐために仕事は必要かもしれないが、今滞在している場所を楽しむ時間を持つことは同じくらい重要だ。そうしなければ、そもそも自分の国を出る意味はない。
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編集=遠藤宗生

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