ライフスタイル

2020.09.06 08:00

デジタルノマド生活は本当にバラ色? 誰も語らない3つの問題


2. 管理の大切さ


携帯電話の多機能カレンダーを使うにしても、昔ながらのスケジュール帳を使うにしても、入国日を記録し、いつまでに出国しなければならないかを把握しておくことが重要だ。ルールは国によっても違うので、観光客として合法的に滞在できる期間を調べておこう。30日の国もあれば、90日や180日の国もある。

またどの国でも、ワーキングホリデーなどの就労可能なビザを持っていない限り、就労は認められない。そのため、滞在期間をカバーするのに十分な資金を用意しておくこと。フリーランスの場合は、収入が多い月には多めに貯蓄するよう気をつけ、スランプに備えよう。

節約のために、ホステルに泊まったり、エアビーアンドビーでアパート全体を借りるのではなくアパートをシェアしたり、宿に使う資金を節約するためハウスシッターをしたりしよう。そうすれば、ホテルで一人で過ごすのと全く異なる経験も得られる。

3. 恋人作りは難しい


私にとってデジタルノマド生活で最も難しかったのは、新しい人と知り合って恋人関係になることだった。どういうわけだか、本当に素敵な人と知り合うのは滞在が終わろうとするときばかりで、出国後は悲しいことに連絡をとらなくなってしまった。

とはいえ、相手が同じバックパッカーだったり、片方が間もなく出国することを承知の上であったりする場合は、時間が限られていることを承知の上で、最大限充実した日々を送ろうとするのも、非常に楽しいかもしれない。しかし一方で、自分はどうせあと数週間でいなくなるのだしと思い、関係を築く意味を疑問に思ったこともあった。

恋人が絶対に作れないと言っているわけではない。旅行中に最愛の人を見つけたデジタルノマドも知っている。きっと、その時点での自分の状況と、出会う相手に左右されるのだろう。

同じく、旅を通して多くの人と知り合うだろうが、友人を作ることは難しいかもしれない。他の旅行者と話す機会は、ホステルで会話をしたり、ガイド付きツアーに参加したりすることで得られる。また、「Meetup(ミートアップ)」を使えば、自分と似た興味・関心を持つ人と出会える。

アイルランドの詩人で劇作家のウィリアム・バトラー・イェイツは「赤の他人などいない。いるのは、まだ会ったことがない友人だけだ」と述べた。これを世界中で直に体験した私は、この言葉に全く同感だ。

編集=遠藤宗生

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