トランプの不正入学疑惑、出身大学の教授らが調査を再要請

Photo by Jabin Botsford/The Washington Post via Getty Images

ドナルド・トランプ米大統領が1960年代にペンシルベニア大学への入学を認められた経緯について、同大学の教授らが大学側に対し、改めて調査の実施を要請している。米紙ワシントン・ポストが報じた。

トランプのめいであるメアリー・トランプは、伯母で元連邦判事のマリアン・トランプ・バリーとの会話を録音。今年7月に出版した暴露本には、それに基づく内容がつづられている。だが、2018年と翌19年に録音されたというおよそ15時間分の録音には、同書に記されていないことも記録されていることが分かった。

同大学のエリック・オーツ教授を含む教員6人は、それが明らかになったことは、大学が調査を行うべき新たな証拠になると主張している。大学のプロヴォスト(学長補佐)であるウェンデル・プリチェットは今年7月、教授らの当初の訴えに対し、あまりにも昔の話であるため、新たな証拠が出てこない限り調査を行うことはできないと述べていた。

教授らはこのとき、学長に宛てた手紙で、次のように訴えている。

「これほどの不正疑惑について調査を行わないことは、入学希望者や世界全体に対し、競争の場は公平ではない、わが校の学位は金で買うことができると知らしめるようなものだ。これは、後に得られる名声や富、政治的地位は、過去の不正行為を正当化するものになると知らせるものにもなる」

フォーブスは録音に関して新たに判明した事実が、トランプの成績に関する調査を行うための証拠として十分なものであるかどうかについてプリチェットのオフィスに取材を申し込んだが、これまでのところ返答は得られていない。

姉が語った驚くべき事実


トランプの育ち方と、それが彼の精神面にどのような影響を及ぼしたかについて分析したメアリーの著書「トゥー・マッチ・アンド・ネバー・イナフ(Too Much and Never Enough)」は、トランプが誰かに金を渡し、SAT(大学進学のための標準テスト)を受けさせたことを指摘している。

これは姉のマリアンが証言していることであり、同書が明らかにしていることのなかでも、最も驚くべきことのひとつだ。
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編集=木内涼子

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