健康増進保険「歩くとおトク保険」の仕組み
従来の保険は、「自分(もしくは身内)がガンになったとき、もしくは何らかの理由で入院することになったときなどに、初めて価値を感じる」というのが一般的だった。
今回の「歩くとおトク保険」は、「健康増進保険」という、日本ではまだ新しい概念を取り入れている。仕組みとしては、スマホアプリが計測する前月の1日平均歩数とBMI(体重と身長の関係から算出される、肥満度を表す体格指数)の2つに依存した定量的評価により割引額が決まり、保険料が定まるというもの。つまり、「歩けば歩くほど保険料が安くなる」=「歩くとおトク保険」ということだ。
一番の特徴は、タイムスパンが短いこと。1カ月ごとに保険料が更新されるため、「すぐに結果が出る」ことがモチベーションとなり、継続しやすい。
割引前保険料は、一般的な保険と同じく性別・年齢により決まる。保障内容は、三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)による1泊泊以上の入院・手術で一時金60万円などとなっている(下記表を参照)。
8000歩、BMI22だった場合の割引率は
割引計算の方法だが、 例えば40〜44歳男性の場合、割引前保険料は月額1900円、前月の1日平均歩数8000歩・BMI22であれば割引額は380円、20%割引となる。初月の保険料は、保険始期日から当月末までの日割計算となる。
利用者一人ひとりのヘルススコアは、justInCaseの専用アプリをダウンロードし、各プラットフォームのヘルスケア機能(iOSならAppleヘルスケア、AndroidならGoogle Fit)や、他社アプリ(aruku&など)が提供する歩数情報と連携することで自動で計算される仕組みとなっている。そのため、利用者個人にとっての面倒な手続きや負担はあまりない。また、加入後すぐに保障が開始される。
スマホアプリ「aruku&」。自動でヘルススコア・保険料がデータ化される。
「歩く」がもたらす効果
では、なぜ「歩く」なのか。
justInCaseによると、コロナ禍に伴い在宅時間が増えたことで、運動不足や食生活の乱れといった健康2次被害が問題視される今、「歩く」という一番手軽で身近な運動を促すことで、健康維持に取り組んでもらうのが狙いだ。