このモデルは一部で「アップルウォッチSE」と呼ばれている。
SEという名称はもちろん、iPhone SEにちなんだものだ。iPhone SEには2つのバージョンが存在するが、どちらの機種も旧式のハードウェアに新型のプロセッサを搭載することで優れたコストパフォーマンスを発揮し、好評を博した。
アップルウォッチのシリーズ3は、199ドル程度という求めやすい価格で人気だが、2017年にリリースされたデバイスで、最新モデルと比較するとプロセッサの処理速度は見劣りする。さらに、シリーズ4以降で搭載された転倒検知機能やECG(心電図)機能に対応していない。
ブルームバーグのMark Gurman記者によると、アップルはアップルウォッチのシリーズ6の発表と同時に、廉価版をアナウンスする予定だという。以前の噂ではアップルウォッチSEの発表は2021年春になるとされていたが、それが早まる可能性があるという。
Gurmanの話では、この廉価版はシリーズ3を置き換えるモデルで、Fitbitなどのフィットネストラッカーの競合製品になるという。
アップルは旧式のデバイスの再利用を得意としており、アップルウォッチSEがシリーズ3と同じハードウェアを用いつつも、最新モデルに劣らない機能や処理スピードを備えたデバイスになることが期待できる。しかも、価格はずっと安いのだ。
筆者個人としては、アップルウォッチSEにはいくつかの最新機能の搭載が見送られると考えている。特に、シリーズ3とは異なるデジタルクラウンが必要になるECG対応は難しいだろう。しかし、それは間違いかもしれない。クラウンの切り替えはさほど大変な事ではなく、ECGが見送りになるとしたら、それはアップルがこの機能をより高価なモデル限定にしたい場合になりそうだ。