コロナ禍での新しいスポーツ観戦体験。キーワードは「共創」

Forbes JAPAN編集部

7月30日、日本バスケットボール協会(JBA)とBリーグは記者会見を開き、JBA会長三屋裕子氏とBリーグチェアマン島田慎二氏らが登壇し、「BASKETBALL ACTION 2020」を宣言。「バスケで日本を元気に」の理念のもと「超える力。叶える力。」をキーワードとし、スポーツ界のニューノーマルを提案した。

島田氏からは、10月からの新シーズンにおいて、「B1(1部リーグ)でのバスケットボールライブでの配信は、CGのリッチ化を目指しています。また選手のデータやスタッツ(成績)が手元のスマホなどから流れます。バスケのコアファンだけでなく、初めて観戦される方でもこういう面白い選手がいる、こういったキャラクターの選手がいる、といった情報がわかり、楽しめます」と提示された。さらにB2(2部リーグ)では、今まで撮影カメラが1台だったものが来シーズンから2台となり、直接アリーナに足を運べなくても臨場感が楽しめるよう努めると言う。

また、もう一人のキーパーソンからも新たな提案がなされた。JBAとBリーグをトップパートナーとしてサポートするソフトバンク代表取締役・副社長執行役員兼COOの榛葉淳氏だ。榛葉氏からは「5Gテクノロジーで新たな観戦スタイルを『共創』していく」という言葉が出た。

榛葉氏はバスケットと5Gなどは親和性が高いと考えている。例えばVRでリアルに近い体験ができる。スマホなどでマルチアングルを使って、好きな選手を好きな角度から見られる。それも自宅から視聴が可能だ。ライバルチームの試合を1つの画面で並行して見る複数観戦ができるのも特徴だ。「いま、バスケットボール界は厳しい現実に直面している。ソフトバンクとして全面的にバックアップしていきたい。エンタメ(バスケ)とテクノロジーが融合した新しい観戦体験を提供していきたい」と語った。5G時代は一緒に何かをつくっていく「共創」の時代であるとした言葉の意味は、ここにあるようだ。

陸上でも生徒たちの間で自主的な「共創」が生まれていた。バスケットボールといい、陸上といい、Postコロナ時代の新しい観戦方法は“共創”から生まれていくのかもしれない。

上野直彦◎スポーツジャーナリスト。兵庫県生まれ。早稲田大学スポーツビジネス研究所・招聘研究員。ALiSアンバサダー。スポーツビジネスや女子サッカー、育成年代、Jクラブの下部組織などを取材・執筆。


8月25日発売のForbes JAPAN10月号では「スポーツビジネス」を大特集。鹿島アントラーズ、福岡ソフトバンクホークスをはじめ、スポーツ業界にパラダイムシフトを仕掛ける先進的な企業や新しい取り組みを、たっぷりご紹介します!

文=上野直彦

この記事は 「Forbes JAPAN Forbes JAPAN 10月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事