新型コロナウイルス感染拡大の収束の見通しが立たない中、会社や自治体で今まで通りの防災訓練を行うことは難しい。
在宅時間が増える傾向にある今年は、例年にも増して「自宅で備えること」が重要になる。そんな場合、まずは身近なものを使って「在宅防災訓練」をしてみることが大切だ。普段から自宅で使い慣れているモノが、アイデア次第で災害時の便利グッズへと変貌することを知っておくと、いざという時の助け舟となる。
「旭化成ホームプロダクツ」が2020年8月に実施した「防災意識と備えに関する調査」によれば、約8割の人々が家庭における災害の備えは「十分ではないと思う」と回答。 防災訓練や家庭での防災対策が不足している実態が浮き彫りとなった。
今回は 防災グッズとして役に立つ食品用ラップの活用法を紹介しよう。
1. 食器に敷いて節水に
水道普及率が約98%に達している日本では、多くの人が「蛇口をひねれば水が出るのは当たり前」という意識で日常生活を送っているが、いざ災害が起きて水道管に被害が及べば、たちまち蛇口の水は断たれ、不自由な生活を強いられることになる。
災害時には蛇口の水が断たれる可能性も。節水は必須だ
災害時には、飲料水や生活用水として利用できる水を確保するために、少しでも節水することが必要になる。そこで、食器の上にラップを敷いて皿や茶碗を使用すれば、清潔に飲食することができ、食器が汚れず、水洗いもせずに済むので節水につながる。
2. 使い捨て手袋に
使い捨て手袋の着用は、炊き出し時など、食中毒や感染症予防として推奨されている。また昨今では、新型コロナウイルスの感染予防対策として、マスクや除菌シートと共に購入を考えた人も多いのではないだろうか。
手を洗う回数が減る災害時には使い捨て手袋が重宝される
災害時には水が貴重なので、どうしても手を洗う回数が少なくなるが、汚れた手で調理などの作業をするのは危険だ。 そんな時、使い捨ての手袋があれば衛生的に調理が出来る上に、調理後の手洗いで水を節約することができる。しかし災害時には使い捨て手袋が手に入らないこともあるので、そんな時は、手にラップを巻きつけて代用することができる。