新型コロナウイルスの感染拡大により、米国やロンドンなど世界中の株式市場でIPO件数が激減していた。しかし、ここにきてSumo Logicをはじめ、ナスダック市場に上場申請をする企業が再び増加傾向にある。ナスダック市場は、今年6月にIPO件数でニューヨーク証券取引所(NYSE)を上回った。
Sumo Logicは、クラウドベースのアプリケーションを利用している企業向けに、ログ管理プラットフォームを提供している。
クラウドネイティブ・テクノロジーの成長
クラウドネイティブなアプリケーションが増える中、Sumo Logicは最先端のテクノロジーを提供している。同社は、クラウドプロバイダーのデータセンターに存在するログを分析し、個々のアプリケーションのアクティビティを可視化してくれる。
Sumo Logic が8月24日にSECに提出したS-1申請書には、次のように書かれている。
「企業は、あらゆるタッチポイントや顧客インタラクション、デジタルコネクションからの膨大な量のデータから得られる知見を活用することで他社との差別化を図ることができる。多くの企業は、インテリジェンス・エコノミー時代に求められるテクノロジーを保有しておらず、データを消化しきれていないのが実情だ」
Sumo Logicは、2019年に行ったシリーズGラウンドで1億ドルを調達しており、累計調達額は3億4000万ドル(約360億円)に達する。
ニュースサイトCRNは、Sumo Logicのコメントとして次のように報じている。「今後は営業やマーケティング、研究開発などの部門で人員を増加し、オペレーションとインフラの拡大を図るため、数年間は営業経費の大幅な増加が見込まれる。営業経費の増加分を吸収できるだけの売上の増加が達成できない場合は、将来的に黒字を確保することが困難になるだろう」