内定前後で考察する、採用担当に適したスキルと人物像

VGstockstudio / Shutterstock.com


選考


エントリーを募り、採用候補者の母集団が形成できたら、書類選考や面接で応募者の選考を行う。

面接では、自社の現状や将来像、応募者に期待することなど会社側の情報も開示した上で、応募者からも必要な情報を聞き出しながら採用するか否かを判断する。

採用後/入社後フォロー


内定を出したあとも採用担当者の仕事は続く。入社してもらうための「採用後のフォロー」も大切な仕事の一つだ。

定期的に内定者と連絡を取りつつ、現職との退職交渉の進捗状況や入社までのスケジュール確認を行ったり、内定者が困りごとを抱えていたら相談に乗ったりと、丁寧にコミュニケーションを取ることが求められる。

また、このフォローは入社後も欠かせない。定期的に面談の場を設けるなど、採用した人材がいつでも相談しやすい環境づくりをしなければならない。

採用活動には社内からの協力も必要


採用活動は、採用担当者だけでは成立しない。

採用を行う部門の部門長に面接へ同席してもらったり、新卒採用においてはリクルーターとして若手社員に協力を仰いだり、採用サイトへ掲載する社員インタビューの出演協力やサイトの制作を依頼したりと、社内外のさまざまな人を巻き込みながら採用活動を進めていくことが鍵となる。

採用活動に必須の2つの役割


採用担当者にとって特に重要なミッションとは何だろうか。

冒頭でも挙げたように、採用活動を内定前・内定後に分けて考えると、それぞれ「応募者の見極め」と「入社の動機づけ」という2つの役割が求められる。これらの役割について、詳しく解説する。

採用担当者に必要な能力

内定前:応募者の見極め


採用難の時代とはいえ、「入社してくれるなら誰でもいい」というわけにはいかない。

会社のステージ、抱えている課題、実現したい未来像などをもとに採用基準を決め、まずは書類選考で当てはまる応募者を絞っていく。そして、面談・面接を通して実際に話をしながら、応募者を見極める。

会社にとって今必要な人材を確保することは、採用担当者が担う重要な役割だ。ジャッジする際には、「応募者の本質的な性格・行動特性やポテンシャルを見抜く力」と、「自社の風土・文化に順応できるかを見極める力」が必要だといえる。

内定後:入社への動機付け


応募者の中から魅力的な人材を見出したら、入社につなげなくてはならない。せっかく内定を出しても辞退されてしまっては、採用担当者の努力が水の泡になってしまう。そうならないためにも、採用担当者は面接の場で応募者に対して自社の魅力を伝え、応募者の志望度を高める役割も担う。そういった、口説く力が必要だと言える。

企業のブランディングや採用活動に役立つ情報を配信中
次ページ > 採用担当者に望ましいマインドセット

文=小野祐紀

ForbesBrandVoice

人気記事