また、コストも米国の順位が低い要因となった。米国は全体的なコスト指標で最下位となり、その点数は1つ上のニュージーランドの2分の1だった。ファーガソンは「平均的な世帯収入を持つ親は、子育てのコストのみで収入の31.79%を費やしている」と述べた。「これに比べ、北欧諸国では十分な子育てに必要な支出が世帯収入の4~10%のみだ」
夫妻が発見した衝撃的な事実として、米国では標準的な病院での出産費用がカナダの3倍であるにもかかわらず、出産により亡くなる確率は2倍だったことがある。
また、米国は時間のカテゴリーでも最下位となった。ファーガソンは「米国には政府が義務付ける有給の出産・育児休暇、傷病休暇、余暇のための休暇がなく、米国人は非常に長時間働いている」と述べ、「私たちが調査した国の中で、有給育児休暇や有給休暇が存在しない国は米国だけだ」とした。
米国は、幸福度でも下位に入った。ファーガソン夫妻は、毎年メンタルヘルス問題を抱える米国人が5人に1人であることや、自殺率が1999年から2017年の間に33%上がったことを指摘している。米国は教育や医療でもそれぞれワースト12位、8位という結果になった。
ファーガソンは、米国が非常に大きな問題を抱えた国であるという結論に至ったが、それでも希望は捨てておらず、「私の子どもの一生のうちに何か大きな変化があることを期待している」と述べている。
子育てに適した国ランキングは次の通り。
1位 アイスランド
2位 ノルウェー
3位 スウェーデン
4位 フィンランド
5位 ルクセンブルク
6位 デンマーク
7位 ドイツ
8位 オーストリア
9位 ベルギー
10位 チェコ
11位 オランダ
12位 ポルトガル
13位 フランス
14位 オーストラリア
15位 スロベニア
16位 アイルランド
17位 スペイン
18位 ニュージーランド
19位 カナダ
20位 ポーランド
21位 ハンガリー
22位 スイス
23位 英国
24位 イタリア
25位 日本
26位 イスラエル
27位 スロバキア
28位 韓国
29位 ギリシャ
30位 ルーマニア
31位 ブルガリア
32位 トルコ
33位 チリ
34位 米国
35位 メキシコ