アマゾンの株価は26日午後に2%上昇し、ベゾスの保有資産は49億ドル増加した。これにより現在56歳の彼は、世界で初めて保有資産が2000億ドルを超える富豪となった。
フォーブスの試算では、アマゾン創業者でCEOのベゾスの保有資産は26日米東部時間13時50分時点で、2046億ドル(約21兆6600億円)に達しており、世界で2番目の富豪のビル・ゲイツの資産(1161億ドル)を900億ドル近く上回っている。
ベゾスが保有する富は、インフレを考慮に入れたとしても史上最大の規模だ。ビル・ゲイツは、ドットコムバブル最盛期の1999年に保有資産1000億ドル超えを達成し、世界初のセンティビリオネア(1000億ドル以上の資産を持つ人物)となっていたが、当時の1000億ドルは現在の約1580億ドルに相当する。
新型コロナウイルスのパンデミック後の消費スタイルの変化を追い風に、アマゾンの株価は年初来で80%近く上昇しており、1月1日時点で1150億ドルだったベゾスの保有資産は爆発的な増加となった。
ベゾスはアマゾンの発行株式の約11%を保有しており、彼の保有資産の90%以上がアマゾン株で占められている。ベゾスはさらに、ワシントン・ポストや宇宙開発企業のブルー・オリジンを運営し、その他の未上場企業にも投資を行っている。
ベゾスは昨年、史上最も高額な離婚調停を行っており、これが無ければさらに資産を増やしていたと考えられる。彼は昨年7月、元妻のマッケンジー・スコットと離婚する際に、彼が保有するアマゾン株の25%を譲渡しており、その価値は現在の株価で630億ドル相当に及ぶ。
スコットは今年に入り17億ドルを慈善活動に寄付したが、今もなお世界14位の富豪であり、女性富豪のランキングでは世界2位となっている。彼女よりも多くの資産を持つ女性は、ロレアル創業者の孫のフランソワーズ・ベタンクール・メイヤーのみだ。