リモートワークの必須ツール、VPN利用で「してはいけないこと」

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リモートワークにおいて、まさに「必須なツール」といえるのがVPNだ。だが、Webサイトの閲覧履歴は、たとえ匿名化されていたとしても、今は簡単に個人を特定することができる。

以下、プライバシー保護を強化するために、VPNを正しく活用しセキュリティを最大限に保証する術を、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から転載して紹介する。


VPNとは何か?


VPN(Virtual Private Network、仮想専用回線)とは、インターネットを安全に使えるだけでなく、地域制限のあるウェブサイトにもアクセスできるサービスだ。あなたのIDや実際のIPアドレスを、ウェブのあらゆるトラッキング機能から守ることができる。これにより、本当の意味でプライバシーや匿名性を保ったままネットサーフィンを楽しめるというわけだ。

仕組みはどうなっているのだろうか。自分のデバイスを使ってVPNからインターネットに接続すると、VPNサーバーへのリモートアクセスが構築される。その結果、あたかも物理サーバーと同じ領域にIPアドレスがあるかのように、デバイスが動作する。このセキュアな接続により、オンライン上の行動はISP(インターネットサービスプロバイダー)から見えなくなるし、WiFiのパブリックネットワークに接続した場合でもデータは保護される。安全なのだ。

このように、VPNにアクセスする場合のオンライン上の安全性は増しているが、VPNさえあればインターネットの脅威がすべて完全に解決されるというわけではない。たとえば、VPNはフィッシングや脆弱なパスワードに起因する攻撃まで守ってくれない。これらはユーザーの行動に左右される問題だからだ。また、VPNによってインターネットの通信速度が上がるわけでもない。

VPNの設定方法


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どのVPNサービスを選ぶかによるが、通常は2種類の設定方法がある。OSがWindowsなら、1つ目の方法は[設定]からVPNを探して[接続]を選択するというものだ。事前に準備すべきは、VPNの名称やサーバーのアドレスといった情報と、適切なサインイン情報だ。よく使われているのはもう1つの方法で、こちらは該当するVPNのアプリを自分のデバイスにダウンロードして、ログイン後にVPNに接続する、というもの。
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翻訳=加藤今日子 編集=石井節子

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